お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

鯵

あじ

分 類:スズキ目スズキ亜目アジ科マアジ属 生息域:北海道から東シナ海まで

学 名:Trachurus japonicus 英 名: horse mackerel, jack mackerel

各地でブランド化がすすむ「あじ」。日本では一年を通して味わうことのできる魚です。

市場に入荷してくるアジ科の仲間は数多く、「まあじ」をはじめ「まるあじ」、「ぶり」、「ひらまさ」、「かんぱち」、「しまあじ」など100種類以上います。その中で、いわゆる「あじ」と呼ばれるのは、スズキ目アジ科マアジ属の「まあじ」やムロアジ属の「まるあじ」です。魚の断面が平たいのが「まあじ」で、 その形から「ひらあじ」とも呼ばれます。断面が丸いのが「まるあじ」です。「あじ」は、古くは塩焼きや干物として食された大衆魚でしたが、1960年代後半から漁獲量が減ったことと、生食が普及したことにより、今では高級魚として扱われることもあります。
「まあじ」の仲間は世界中で13種類が知られています。現在では、オーストラリアやニュージーランドなどから生鮮品や冷凍品、缶詰、燻製などとして輸入されています。

「あじ」は北海道~九州までの沿岸域で群れをつくります。そのため年中、市場には出回りますが、旬は春から夏にかけての産卵前の脂がよくのった時期です。漢字で書くと「鰺」。「参」が旧暦の3月(現在の5月頃) を指し、「まあじ」の旬ということに由来するという説があります。呼び名は味の良さから“あじ”とついたといわれます。
「まあじ」には、浅瀬にいてあまり移動しない「きあじ(黄鰺)」と、沖合で回遊する「くろあじ(黒鰺)」があり、市場では区別なく取り扱われています。ですが、エサの豊富な瀬に付く「きあじ」は、定着性のため体型はふっくらとして脂がのり、色は金色や黄色に輝いています。「あじ」でブランド魚になっているものの多くは、「きあじ」です。

各地でのブランド「あじ」紹介
●「岬あじ(はなあじ)」…愛媛県西宇和郡伊方町
●「奥地あじ」…愛媛県三瓶町
●「関あじ」…大分県佐賀関
●「灘あじ(北浦)」…宮崎県延岡市
●「ごんあじ」…長崎県三重町
●「旬あじ(ときあじ)」…長崎県松浦市
●「瀬付きあじ」…山口県萩市
●「どんちっちあじ」…島根県浜田市

「くろあじ」は回遊魚のため脂分が少ない傾向にあり、紫外線を多く浴びており、背の色が濃くなっています。「まるあじ」は、「まあじ」よりもやや暖かい水域を好み、本州中部以南の日本各地から南シナ海まで分布し、特に東シナ海に多く生息します。漁獲量は「まあじ」よりも少なめですが、関西では、「まあじ」と同じように食べられています。

おさかなセールスポイント

  1. ●刺身、塩焼き、煮物などお料理万能なお魚です!
  2. ●生活習慣病の予防に役立つ、栄養たっぷりの青魚!
  3. ●成長期のお子様に嬉しい成分DHA・EPAがたっぷり!

出回り時期

「あじ」は北海道~九州までの沿岸域で群れをつくります。そのため入荷の波はありますが、市場には年間を通じて流通の多い魚です。巻き網、定置網、釣りなどいろいろな方法で漁獲されていますが、漁獲許容量(TAC)が定められています。代表的な産地は、長崎県、和歌山県、愛媛県をはじめ、三重県、富山県、鹿児島県、高知県、鳥取県など日本各地に及びます。また韓国やノルウェーなどからも輸入があります。

あじの出回り時期

※この表は大阪市中央卸売市場本場での(平成27年)月別品名別産地別取扱高表をもとに作成しています。各都道府県全体の出荷量ではありません。魚介類の場合、野菜等のように出回り時期が安定していないことが多いのでご注意ください。地域や地方によっては、これと異なる場合があります。また、豊漁、不漁による影響もありますのであらかじめご理解ください。取扱量に応じて色分けしています。一年でもっとも取扱量の多かった月を基準(赤色)として毎月の取扱量を比較し、各月の取扱量をその割合に応じて濃淡で示しています。産地の表記は取扱量の多い上位3県を表記しています。参考:大阪市中央卸売市場(平成27年1月~12月 本場:月別品名別産地別取扱高表)

栄養&機能性

生活習慣病の予防に効果のある青魚の代表格。「まあじ」のたんぱく質の含有量は20%以上で、魚の中でもトップクラスです。同じ青背魚の「いわし」や「さば」に比べて脂肪の量は3分の1以下なので、白身魚なみの高たんぱく・低脂肪、低カロリーといえます。良質なたんぱく質には、グリシン、アラニン、グルタミン酸などのアミノ酸やイノシン酸が含まれていて、これらが複雑で濃厚な旨味を出しています。
小さな「あじ」は唐揚げや南蛮漬けにして骨ごと食べることができますから、カルシウムもしっかりと摂ることができます。高血圧の降圧作用が期待できるカリウム、胆汁の分泌を促進し肝臓の働きを良くする働きのあるタウリン、糖質を分解してエネルギーとなるために不可欠なビタミンB1、血中コレステロール値を下げ、動脈硬化を予防する働きのあるDHAやEPAが豊富に含まれていて、まさに庶民の味方な魚といえますね。

あじの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

身がふっくらとして丸みを帯びて黄色っぽいものを。エラが鮮やかでヒレが立っているものは新鮮。

「あじ」は基本、一尾丸まま購入する魚ですから、できるだけ鮮度の良いものを選びましょう。身がふっくらとして全体に丸みをおびていて、目に濁りがなく黒くすんでいるものを選びましょう。体表が黄色いものと黒いものがあれば、黄色いものを選びましょう。腹を触るとかたく、体表が輝いていて、エラが鮮紅色のものが新鮮です。さらに、ウロコがしっかりとついていて、ヒレが立っているものも新鮮な証拠。大きすぎるものは大味気味なので、中型や小ぶりのものが美味です。
もっともなじみ深い干物「開干あじ」は、形が細長いものより、円形に近い方が肉厚で美味しい。身が白いものは脂がのっています。「目が充血している干物は古い」といわれていて、避けた方が良いでしょう。

お料理・活用方法

塩焼きや干物が定番。なめろうなど生食も一般化。

「あじ」は場所によって産卵期が移り変わるため、一年中、日本のどこかで旬を迎えており、年間を通して美味しく食べられます。透明感のある白身で、血合いはやや目立ちます。熱を通してもかたく締まることはありません。青魚ですがクセがなく、旨味が強い魚です。トゲなどが多く、料理するときにはケガをしないように注意してください。

塩焼きや干物は定番料理。また産地などでは煮つけにして食します。「まあじ」を開いて、塩コショウ、小麦粉をつけて、溶き卵にくぐらせ、パン粉をつけて揚げる「あじフライ」は、洋食メニューの定番ですね。

流通の発達から、刺身も一般化しています。タタキやカルパッチョにしても美味。また、千葉県で“なめろう”と呼ばれる料理は、各地でも同じような食べ方があります。「まあじ」を三枚に下ろして皮を取り、腹骨をすき、細かく切って、ネギ、青ジソ、ミョウガ、タマネギなどの野菜、おろしショウガ、おろしニンニク、味噌とあわせて切るようにたたきます。野菜は1種類でも、数種類あわせてもよく、できるだけ切れる包丁で切るようにたたくのがコツ。おかずにも酒の肴にもなる一品です。酢締めや唐揚げ、ムニエルなど、どんな料理にしてもたいへん美味しいです。

千葉市の寒川でよくつくられる料理が“さんが焼き”。なめろうを椿の葉、青ジソの葉などに挟んで焼いたもので、古くはそのままたき火に放り込んで焼いたとも。また石川県金沢、能登では、小あじを少量の塩水で煮上げたものを大根おろしと酢で食べる“塩いり”という料理があります。ほかにも宮崎県の“冷や汁”や愛媛県の“伊予さつま(佐妻汁)”にも「あじ」は使われ、多くの郷土料理としても各地に根付き、古くから庶民的な魚だったことがうかがえます。

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身、寿司ネタ、タタキ、なめろう、酢締め、カルパッチョ、水なます、セビチェ
② 焼物 塩焼き、さんが焼き(千葉)
③ 煮物 煮つけ、塩いり(石川)
④ 汁物 味噌汁、冷や汁(宮崎)、伊予さつま(愛媛)
⑤ 油料理 フライ、唐揚げ、南蛮漬け、エスカベッシュ
⑥ 干物 丸干し、開干し、みりん干し、桜干し
⑦ その他の料理 姿ずし(四国)、炊き込みご飯(あじめし)

ご家庭でも簡単! 「あじの三枚おろし」!

①水洗いし、“ぜいご”をお腹の上あたりまで切り取ります。
②ウロコを取ります。包丁を立てて、尾から頭に向けて全体のウロコもそぎ落とします。
③エラを出します。エラぶたから指を入れ、左右のエラをつまんでゆっくり引き抜きます。
④腹に包丁を入れます。お腹部分に切り込みを入れて、内臓を出して水で洗います。
⑤頭を落とします。胸ビレの付け根あたりに包丁を当て、頭を切り落とします。
⑥二枚におろします。お腹の方から中骨に沿って尾まで包丁を入れます。同様に背側からも包丁を入れ、上身を切り離して二枚にします。
⑦三枚におろします。中骨の付いた方は、再度背側とお腹側から包丁を入れ、同様に切り離します。
⑧腹骨をすき取ります。身の端にある腹骨を切り取ります。
これで、「あじ」の三枚おろしの完成です。あとはお好みのお料理に活用ください。
ぜひ、「あじ」をみなさま自身の手で調理してみてください!

関連品・加工品紹介

  • 丸干あじ

    「丸干あじ」は、比較的小さなサイズの「あじ」をまるまま内臓を取り除かずに塩を振るか塩汁に漬けて丸干しにしたものです。干すことで身の旨味が凝縮され、身のふっくら感はそのままに、内臓や骨際の旨味までしっかりと味わえます。「開干あじ」が全国的に生産されているのに対し、「丸干あじ」は主に九州地方で好んで生産されてます。

    「丸干魚介類」のページを参照する

  • 開干あじ

    「開干あじ」は、日本の食卓に並ぶもっとも一般的なおかずのひとつではないでしょうか。現在、「開干あじ」の原料のほとんどは「まあじ」です。「あじ」の内臓、エラを全て除去して腹開きにし、塩水に漬け込んだ後、乾燥させたものです。乾燥させることで保存性が増すとともに、色合いも良くなります。脂ののった「あじ」を原料としているので、焼いてもふっくらとした旨味あふれる食感が味わえます。形が細長いものよりも、円形に近い方が肉厚で美味しい。身が白いものは脂がのっている証拠です。

    「開干魚介類」のページを参照する

  • あじみりん干し・桜干しあじ

    「あじみりん干」「桜干あじ」とは、「あじ」を開いて、しょう油や砂糖、みりんなどを合わせた調味ダレに漬け込んで味付けし、乾燥させたものです。魚の開干しにみりん干しの調味ダレが加わることで、より味わい深いものになります。戦後、甘味が不足していた時代には、その甘い味付けに人気が高まったといわれます。現在では、健康志向が高まり、低塩、低カロリーなものが見直され、消費者のニーズに合わせ、かたさを抑えたソフトタイプなどもつくられるようになりました。

    「開干魚介類」のページを参照する




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