お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

鮎

鮎

分 類:サケ目キュウリウオ亜目アユ科アユ属 生息域:北海道西部以南から南九州までの河川、湖沼、ダム湖など

学 名:Plecoglossus altivelis 英 名:Ayu

市場に出回る約9 割は養殖もの。味や香りが優れた天然ものは高級品に。

日本でもっとも親しまれている淡水魚。昔は“なれ寿司”などに加工して朝廷に献上されていたという記録もあります。幼魚は雑食性ですが、成魚は川苔を食べるため、キュウリのような独特の香りがし、「香魚」と呼ばれることもあります。古くは各地の河川で、ある程度まとまって天然ものが獲れていましたが、高度成長期以降は急激に減少し、天然ものがほとんど見られず、高価なものになりました。最近は、市場に出回る8~9割が養殖ものです。味や香りは天然ものにかないませんが、スーパーにも並び、比較的安価で手に入ります。天然ものは前歯が発達し体が引き締まっているのが特徴で、養殖ものの10倍近い値が付くこともあるようです。養殖ものの多くは、琵琶湖の小あゆを放流したものです。たっぷりエサを与えられ、脂肪太りして頭が小さく腹が出ています。最近は「半天然あゆ」の名で売られているものもあります。姿や味を天然ものに近づけるため、エサにスピルリナという藍藻類の一種を配合したり、流れのある池で運動量を増やしたりして育てられています。一般の養殖ものよりスマートで、2~3倍の値段で販売されているようです。

「あゆ」は一年で一生を終えるため「年魚」ともいわれます。秋に川でふ化した稚魚は、すぐ海へ下り、春まで暮らします。その後再び川を上り、中流で成長して、秋には産卵のため下流へ下ります。旬は夏で、毎年6月に解禁されるあゆ釣りは各地の初夏の風物詩となっています。

漢字で書くと「鮎」。中国ではこの字は「なまず」のことを指しますが、日本で「あゆ」を指すように変化しました。日本書紀に神功皇后が「あゆ」を釣って戦の勝利を占ったという記述があり、これが「魚」へんに「占」と書くようになった由来と考えられています。名前の由来は「あひ」が原語で、「あ」は愛称語、「ひ(い)」は魚名語尾。これが「あゆ」に転訛したと考えられます。「愛らしく味佳き魚」の意味。

おさかなセールスポイント

  1. ●鮎の塩焼きは夏の風物詩!ご堪能ください!
  2. ●骨の健康が気になる方にオススメの魚です!

出回り時期

養殖ものは4月頃から入荷され、秋口の子持ちまで続きます。天然ものは6月〜7月までが高く、8月になると値を下げますが、それでも高値です。琵琶湖の「湖産あゆ」の入荷もありますが、やや高値。主な産地は、岐阜県をはじめ愛知県、滋賀県、和歌山県や熊本県などです。

栄養&機能性

養殖ものは天然ものの3倍くらい脂肪が多く、たんぱく質が少なめでエネルギーが高いです。ビタミンDやビタミンE、多価不飽和脂肪酸などを多く含みます。ビタミンDはカルシウムやリンの吸収をよくして、骨や歯を丈夫にします。ビタミンEは体内の脂質の酸化を予防し、活性酸素から細胞を守ります。DHAとEPAは、血液中のコレステロール状態を改善したり、血圧を下げることによって血管の若さを保ち、老化の速度を遅くしてくれます。
ミネラルの中ではカルシウムが非常に豊富です。カルシウムとともに骨を丈夫にするリンも多いので、骨の健康が気になる中高年女性にもオススメです。
独特な風味と苦みを持つ「あゆ」の内臓は、栄養の宝庫でもあります。ビタミンAや、鉄分、亜鉛、銅、マンガンなどのミネラルをたくさん含みます。また、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸などのビタミンB群も多く含まれるので、ぜひ内臓ごと食べてください。

あゆの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

黄金色で、腹が張っているものが新鮮。
  • 体色が色あせしておらず黄金色で、エラが鮮紅色のもの。古くなるとお腹がへこむので、お腹が張っているものを選びましょう。

お料理・活用方法

やっぱり塩焼きが絶品。各地で煮物やごはんものの郷土料理も。

旬は夏ですが、秋口の子持ちも別種の美味しさがあります。海産の稚あゆ、湖産の氷魚(ひお)は、ウロコも骨も気にならず、そのまま食することもできます。成魚は、ウロコは細かくほとんど気になりません。皮は比較的しっかりしています。骨はやわらかめ。身は飴色がかった白身で、熱を通してもかたく締まりません。

 

「あゆ」はなんといっても塩焼き。囲炉裏で串に刺して焼くのは最高ですが、一般的な家庭用グリルを使っても、ひと手間で美味しく焼くことができます。例えば、アルミホイルを丸めるなどして、グリルの端に置き尾側をその上に置いて、頭がやや下になるようにして焼くと、身から染み出した脂が頭にたまって落ちるので、胴の部分は脂が消えてさっぱりします。頭は身から出た脂で唐揚げのような香ばしさが味わえます。他には、刺身、“背ごし”、雑炊、干物などにしても。“背ごし”とは、若い「あゆ」の内臓を取り、非常に薄い輪切りにしたもので、「あゆ」独特の香りや食感が味わえます。

 

春から初夏に出回る、琵琶湖でとれる小振りのものは、天ぷらや山椒と合わせて炊くのがオススメです。早春にとれる氷魚(ひお)とよばれる稚魚は、滋賀県では茹でたダイズと炊いたり、鮮度が良ければ卵とじにして食されています。琵琶湖名産の山椒風味の佃煮も美味です。

 

高知県高岡郡日高村では、素焼きにした「あゆ」をしょう油味でご飯に炊き込んだ“あゆめし”が食べられています。岐阜県岐阜市では、こってりとたまりしょう油で煮上げた“あゆの赤煮”。見た目とは違ってさわやかな甘味で、素材の持ち味が生きています。滋賀県長浜市では、琵琶湖の小あゆを焼いてみりんで甘みをつけた酢に漬けた“あゆの南蛮漬”が食べられています。

 

「あゆ」の内臓の塩辛を「渋うるか」、卵巣の塩辛を「子うるか」、身と内臓を使ったものを「身うるか」といいます。独特の香りと強い旨味や渋味があり、お酒の肴にもぴったりです。

 

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 背ごし
② 焼物 塩焼き、魚田、干物、ソテー、ムニエル
③ 煮物 佃煮、煮浸し、赤煮(岐阜)、甘露煮
④ 油料理 天ぷら、フライ
⑤ その他の料理 雑炊、あゆめし(高知)、南蛮漬け(滋賀)、うるか

仲間紹介

  • いわな

    渓流に住む、代表的な川魚です。日本の淡水魚の中で、もっとも標高の高い地域に生息しています。体長60cm前後にもなるので、釣り魚としても大変人気があります。細長く、体側に白い斑文が散らばっているのが特徴。昆虫や爬虫類などを捕食します。産卵期は秋で、旬は身が太ってくる夏。体長30cm程度のものが美味とされています。一時期は幻の魚ともいわれていましたが、最近では養殖が盛んになり、スーパーなどにも並ぶようになりました。

    「いわな」のページを参照する

  • にじます

    「にじます」は一般的な「さけ」と同属の魚です。体側に縦に桃色の帯があります。この帯が名前の由来となっています。淡水に生息するものとしてはもっとも味が良く、身色が美しいので、「あゆ」とともに生産量のもっとも多い魚でもあります。淡水魚として各地で養殖が盛んに行われ、山間部での重要な産業となっています。海水養殖も世界的な規模で行われ、さまざまな品種改良が進められています。観光資源としても重要視されています。

    「にじます」のページを参照する

  • こい

    縄文時代から食用され、江戸時代までは「たい」以上の高級品でした。冬はみそ、酒、水で煮たてた“こいこく”、夏は“洗い”などで食されます。市場に出回る大半が養殖もの。

  • ふな

    「ふ」は田んぼを意味し、「な」は魚の意味。琵琶湖の名産“ふなずし”の原料として多く使われるのは、「にごろぶな」と「げんごろうぶな」。強い酸味の中に、コクと旨味があります。

  • どじょう

    夏のスタミナ源として親しまれてきました。泥臭さを抜くため、数日間真水で泳がせてから調理します。ささがきにしたゴボウと煮て、卵でとじる“柳川鍋”が有名です。

  • もろこ

    コイ科の小魚。「もろこ」といえば普通「ほんもろこ」を指します。川魚特有の風味があり、身も締まっています。白焼きは琵琶湖の特産品。骨ごと食べられる南蛮漬けや甘露煮も美味です。

よくある質問

Q.「あゆ」は獲れる川によって味が違うのですか?

A:「あゆ」の成魚は川苔のみを食べるため、川によって味にも違いが出るようです。日本各地の「あゆ」の胃の内容物に関する調査の結果、にごりが多い川に住む「あゆ」は胃に泥を多く持ち、食味にも泥臭さが出ました。この場合、内臓を除去することで泥臭さを避けることもできます。一方、泥が少ない川では、胃にも泥が含まれず、食味も泥臭さがなかったとのことです。




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