お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

𩸽

ほっけ

分 類:カサゴ目カジカ亜目アイナメ科ホッケ属 生息域:海水魚。日本海、茨城以北、オホーツク海

学 名:Pleurogrammus azonus 英 名:Atka mackerel

開き干しの原料とて、全国的に人気が高まる魚。

「ほっけ」はこれまで、干物(開干し)の原料として重要な魚でした。漁獲量の90%が北海道産で、一年を通して獲れる魚で、主に加工品の原料となっています。外見のイメージとは全く異なり、脂にクセのない上品な白身魚です。最近では、「すけとうだら」の代わりに蒲鉾などのすり身の原料として活用されています。また、産地北海道ならではの刺身として流通しているものもあるようですが、鮮度が落ちやすいため地元でも非常に珍しいものといえるかもしれません。
「ほっけ」は漢字で「魚へんに花」と書きますが、北海道に桜の花が咲き始めるころが脂のりが良くなる目安。5〜7月にかけて漁獲される「ほっけ」は、脂ののった最高の開干しの原料になります。今では、居酒屋などでの定番メニューとして開干しが見られるようになりましたが、戦後の日本で「ほっけ」は食糧難の時代の配給品でした。近年国産ものは高価になっていますが、かつて「ほっけ」は、日本の復興を支えた大切な水産資源でした。
そのほかにも、鮮魚であれば、塩焼き、フライ、ムニエルにしても美味しく、唐揚げも美味しいです。

体長40cm以上。紡錘形で、やや細長い体形。暗褐色でヒレなどにトゲがなく、尾ビレの後端が深く切れ込んでいます。産卵期は、北海道では9月から12月中旬。産卵期には婚姻色をしたオスが縄張りを持ちメスに求愛運動をし、岩礁域の窪みなど潮通しの良い場所(縄張り)に産卵させ、産卵後はオスが卵を保護します。成魚は定着性が強いですが、稚魚期には産卵場所の沿岸の浅い海域にいて、しだいに水深100m前後と沿岸域を行き来して暮らします。また大型になると、大陸棚付近に定着します。
ふ化後の冬から夏にかけて、体長4~16cm頃は表層で生活し、日本海で北海道とロシアとの間に生息しています。6月に北方海域に移動するときの「ほっけ」を、体色から「あおぼっけ」といいます。ふ化後の夏から冬にかけて体長18~22cmになり、100m前後の大陸棚上で群れをつくりますが、これを「ろうそくぼっけ」といいます。また、一年目の3~6月頃に沿岸に接岸し、盛んにエサをとるものを「はるぼっけ」、成魚となり岩礁域に定着したものを「ねぼっけ」といいます。「ねぼっけ」は、非常に脂のりが良く旨味も強いのですが、希少な魚で鮮魚でも干物でも非常に高価で取引されます。

漢字では「𩸽」、「北方」。魚へんに花というのは、海の表層に群れる幼魚が美しい青緑色をしていて花のようだから、また産卵期のオスがコバルト色になり鮮やかな唐草文様が見られるから、などの説があります。「北方」は北の魚の意味。
岩手県で「ほっき」、山形県鶴岡市由良漁港では「ほっけしんじょ」などの呼び名があるようです。

おさかなセールスポイント

  1. ●居酒屋の定番メニューにホッケがおすすめです!
  2. ●魚が苦手でも、この魚は食べやすい!
  3. ●お酒のアテに、ご飯のおかずにオススメの魚です!
  4. ●貧血の悩みに役立つ鉄や銅、ビタミンB12などが豊富!

出回り時期

北方の海を回遊する魚で、年間を通じて漁獲されています。加工品で出回ることが多いですが、活け締めにしたものや鮮魚での入荷もあるようです。値段は全般に安価です。すり身加工では高級なもの。「ねぼっけ」という大型のものが北海道日本海側におり、これは鮮魚でも干物でも非常に高価です。漁法は、刺し網、定置網、釣り(延縄)。入荷の主な産地は、北海道をはじめ、富山県、静岡県などがあります。

栄養&機能性

たんぱく質、脂肪ともに比較的少なめです。ミネラル類では、血圧の上昇を抑えるカリウムや、骨や歯の原料となるリン、貧血を予防する鉄分などを含みます。また、鉄分と協力して血液中のヘモグロビンの合成を促進する銅を多く含みます。さらに、細胞の新生を促し、味覚や嗅覚を正常に保ったり、性ホルモンの材料となる亜鉛も豊富。ビタミン類では、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB12、パントテン酸も多く含みます。ビタミンDは、カルシウムの吸収を高めて骨粗しょう症を予防します。ビタミンEは別名「若返りのビタミン」。ビタミンB12は、赤血球の合成を助けたり、神経の働きを正常に保ちます。

ほっけの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

鮮度が落ちやすいので、なるべくしっかりとかたいものを。

鮮度と味が落ちやすいため、以前は産地以外では食用にされてきませんでしたが、流通や冷蔵技術が発達した現在では、美味しい魚として人気です。開干しや塩蔵品などの加工品として流通することがほとんどです。
生のもの一尾を選ぶ場合は、魚体に光沢があり、腹が白くなるべくしっかりとかたいものを選びましょう。腹が柔らかいものは鮮度が良くありません。エラの色合いが鮮やかなものを選びましょう。表面をさわってぬめっとした感触のものは、脂がのっている証拠です。
干物は、開干しがほとんどですから、肉厚で脂がよくのったものを見極めて選びましょう。白みがかった飴色で透明感があり、自然なツヤがあるものが良品です。脂焼けをしたものは黄色がかっていたり、鉄サビのようなくすんだ赤色をしていますので、チェックしてみてください。

お料理・活用方法

開干しが定番。刺身で食べるなら、寄生虫に注意して。

外見とはまったくイメージが異なる白身魚。身全体に脂が混ざり込んでいて、白濁しています。適度な繊維質で、ほどよく口の中でほぐれます。鮮度がよければ刺身も美味ですが、アニサキス、テラノバなど寄生虫の危険があるので要注意。できれば一度凍らせて、ルイベ状にして食べると安全です。

「ほっけ」といえばやはり干物が定番です。「開干しほっけ」は1970年代より盛んに関東でも見られるようになり、産地以外にも各地でつくられるようになりました。開干しの主なものには、「しまほっけ」と「まほっけ」の2種類があります。市場では「しまほっけ」が主流ですが「まほっけ」の方が高級とされています。旬は春の花が咲きかけるころで、産地は北海道、知床半島羅臼産・稚内産が高級とされています。アメリカ・ロシア産も多く出回っています。「ほっけ」は干物にすることにより、上品で適度な脂になり、独特のふんわりした身の食感が味わえます。

産地では干物以外でも、生の「ほっけ」がスーパーなどで見かけられます。生の「ほっけ」が手に入れば塩焼きや煮つけ、フライ、唐揚げ、ムニエル、北海道の郷土料理「ちゃんちゃん焼き」にしても美味しく召し上がっていただけます。“ちゃんちゃん焼き”は、「ほっけ」をバターなどでソテーして上から野菜(タマネギやニンジンなどなんでも)をかぶせて、あわせた味噌を回しかけるもの。味噌はやや甘めで、酒や砂糖とあわせます。
フライや唐揚げでは、揚げてもかたくならず、しっとりした味わいでオススメです。「ほっけ」に塩をして、野菜と汁に仕立てる“ほっけの三平汁”という料理もあります。

北海道などではすり身としても販売されています。これをだんごにして、鍋仕立てにしたり、アラ汁、味噌汁などにしても美味。また、甘辛く煮つけても、薄味で上品に煮つけてもそれぞれに味わい深いものです。

加工品としては、麹と野菜などと漬けた寿司の一種“いずし”、「ほっけ」をぬかと塩で漬けた“ぬか漬け”などもあります。

 

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身
② 焼物 塩焼き、ちゃんちゃん焼き、ソテー、ムニエル
③ 煮物 煮つけ
④ 汁物 アラ汁、味噌汁
⑤ 油料理 フライ、唐揚げ
⑥ その他の料理 干物(開干し)、ぬか漬け(北海道)、いずし(北海道)

ご家庭でも簡単!美味しい「ほっけの開き」の焼き方!

「ほっけ」は、地元北海道であれば、生のものも手に入ると思いますが、関西ではやはり、開干しが多いのではないでしょうか。今では居酒屋の定番メニューですが、脂の多い魚のため意外に焼くのが難しく、火加減ひとつで味が変わってきます。ぜひ、開干しの美味しい焼き方を知って、お店やご自宅でも手軽に美味しい「ほっけ」を召し上がってみてください。
①冷凍の場合、常温で解凍しないでください。これは、解凍した際に出る水分とともに旨味も流れ出してしまうからです。冷蔵庫などで時間をかけて解凍しましょう。
②解凍の際に出た余分な水分はしっかりと拭き取ります。残しておくと生臭みの原因になります。
③網で焼く場合、身がくっつかないように網をあらかじめ焼いておきましょう。網に油を薄く塗るのもOK。
④まず、「ほっけ」の身が下(火の方)になるようにのせて、中火で7〜8分かけじっくりと焼く。こんがりと良い焼き色になったら今度は裏返して皮目を焼きます。皮は焦げやすいので弱火にし7〜8分焼きます。
⑤金串などで中まで焼けたことを確認し、焼き上がっていれば火を止めます。皮はパリッと身はふっくらジューシーな“ほっけの開き”の完成です。

関連品・加工品紹介

  • 塩ほっけ

    「ほっけ」は、鮮度低下の速い魚です。塩蔵は、丸のままではなく内臓を取り除いてからおこなっています。現在では、「開干しほっけ」が有名ですが、販売されるようになったのは昭和50年代に入ってからのこと。それまでは、「塩ほっけ」が戦後の食糧難を支えてきました。

    「塩蔵魚介類」のページを参照する

  • 開干しほっけ

    「ほっけ」は、鮮度低下の速い魚です。塩蔵は、丸のままではなく内臓を取り除いてからおこなっています。一般に、有頭腹開きにされることが多いです。また、小型のものは丸のまま塩蔵することが多いですが、その場合は、頭、内臓を取り除きます。
    食べる際には、周りに付いた塩をしっかりと落とし、適度に塩抜きをするなどしましょう。

    「開干魚介類」のページを参照する

よくある質問

Q.「ほっけ」は昔から食されていたのですか?

A:かつて北海道では「にしん」漁で栄えていた時代がありました。「ほっけ」は「にしん」を食べる厄介者として扱われていました。ですが、北海道近海で「にしん」の漁獲量が激減してくると、「ほっけ」が代替品として急増しました。しかし、鮮度が落ちやすく、冷凍技術が発達していない時代には広く流通せず、人気もあまりない水産物でした。しかし、戦後間もない時代、「ほっけ」は食料増産のために盛んに獲られ、関東などに配給されてきました。
現在、、干物の加工技術や冷蔵技術、流通の発達にともない、美味しい干物や生のものも流通するようになり、今では北海道を代表する水産物となりました。




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