お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

オサカナ

テキストガゾウ

「いか」は日本の総漁獲量の5%を占める人気者。生・冷凍・加工品と大活躍。

「いか」は、スルメイカ類・ヤリイカ類・コウイカ類に大別でき、スルメイカ類・ヤリイカ類を細長い形状から「筒イカ類」と呼びます。呼び名として、「まいか」といえば「するめいか」を指します。“まいか”の「ま」は“真”のこと、この「いか」こそ真の「いか」なり、ということから“まいか”という呼び名が生まれたといわれています。

ヤリイカ類の「やりいか」は、その名の通り先が槍のようにとがっています。淡白でさっぱりした味わいが特徴です。夏の「剣先いか」、冬の「やりいか」と季節を感じさせる魚介です。味が良く、その見た目の美しさに人気があり、主に刺身、煮物、焼物(干物)にされます。刺身では、「やりいか」は上品な味わいと程良い食感が人気、「剣先いか」は旨味や甘味を味わうことができます。焼いてもかたくならず、甘味が増すので、焼物としても美味しく召し上がれます。子持ちの「やりいか」の煮つけも寒い時期の味わいで、卵は非常に美味です。

「いか」の全漁獲量の約半分を占めるのが、スルメイカ類の代表「するめいか」。“スルメ”の原料として、また函館の“いかそうめん”でも有名です。生はもちろん、煮る、焼くなど様々な調理法で日本人に親しまれている「するめいか」は、漁獲量が多く、日本各地で水揚げされることから、一年を通し安定して入荷があります。
夜に漁り火を灯しながらおこなうイカ釣り漁法は、鎌倉時代からおこなわれていたといわれます。近年は冷凍・運送技術の発達により、遠洋物も増えています。

コウイカ類の特徴は、胴にかたい甲羅があること。身が厚くてもちっとした食感で、甘味があります。関西以西で人気です。
コウイカ類のヒレを一般に「えんぺら」と呼び、寿司ネタとして知られています。

名前の由来は、釣りあげた際につかもうとすると逆に襲いかかってくる様子が怒っているようなので、「怒り(いかり)」からくるとも。漢字では「烏賊」。死んだふりをして水面に浮かび、カラスがついばもうとすると逆に巻き付いて餌食にすることから、「烏を賊する生き物」の意味。縁起物として結納でも使われる“するめ”。「寿留女」と書くのは花嫁が永くその家に留まっていれるようにと願ったことからきているといわれます。

おさかなセールスポイント

  1. ●イカはシーフード料理に欠かせませんね!
  2. ●実は!コレステロールを下げる効果のタウリンも豊富なんです!
  3. ●疲労回復!肝機能強化に嬉しいタウリンが豊富!
  4. ●イカには、女性の貧血予防に嬉しい成分も!
  5. ●旨味成分と独特の噛みごたえで、ダイエットにも期待!

出回り時期

「するめいか」は日本各地で獲れるため、市場への入荷は一年を通して安定しています。入荷の主な産地は、北海道、青森県、長崎県などです。

栄養&機能性

たんぱく質は魚と比べてやや少なめです。旨味成分であるグリシンやアラニン、プロリンなどのアミノ酸が多く、少量でも満足感があるので、ダイエットやエネルギー制限の際の主菜材料に利用すると良いでしょう。ただしビタミン類やミネラル類は少なめなので、野菜をあわせて摂るようにしましょう。血液中のコレステロールを下げたり、血圧を正常に保つ働きのあるタウリンも豊富。また特有の噛みごたえがあるので、食べすぎを抑制する効果があります。よく噛むことにより、脳の活動を活発にして痴呆を予防する働きや、唾液の分泌を促し歯周病を予防する働きも注目されています。

いかの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

ちょっと触った時にすっと色が変わる状態のものが新鮮な証。

海の中では内臓が見えるほど透き通っていますが、イカ類には「色がえり」という現象があり、獲れてから鮮度が落ちていく過程で何度か色が変わったり元に戻ったりします。


「するめいか」の場合、生きて海から上げたときは頻繁に色を変化させます。約20分後には一旦白くなり、その際に冷凍すると鮮度を保ったままその白色が定着することになります。冷凍せずに40分ほど置いておくと透明感のある茶褐色になり、乳白色→透明感の無い赤っぽい色へと変化します。冷凍ものでも、ピンクや赤紫色のものは水揚げしてから冷凍するまでに時間が経ったものです。


新鮮な「いか」は、目が美しい黒色をしていて、表皮の色や模様がはっきりと残っているもの、触れたときにスッと色が変わるものが鮮度の良い証です。さらに、胴に張りがあって膨らんでいるもの、真中がヘタっていないものが新鮮です。

 

「いか」の一夜干し干物は、原料の鮮度が命です。新鮮な“するめ”は、全体に身が大きくて肉厚、弾力があるものが味にコクがあり旨味もたっぷり含んでいます。「するめいか」の“するめ”は赤褐色でツヤのあるものを、「けんさきいか」の“するめ”は白色でツヤがあり、少し粉を吹いているものほど良品。“えんぺら”の透明感あるものは鮮度の良いものを使っている証です。

 

お料理・活用方法

刺身や寿司ネタから、煮物、焼き物、揚げ物など。和洋中いずれにも応用がききます。

日本人は大のいか好きで、刺身や焼物、揚げ物、塩辛やスルメなど、多彩な食べ方を楽しんでいます。

刺身や寿司ネタに向くのは、「やりいか」や「こういか」。「やりいか」はあっさりした中にも上品な甘味があります。「こういか」は身が厚くてもっちりしていて、甘みがあるのが特徴です。春に生まれて夏に甲の長さ5cm程度に育った“新いか”は、 一ぱいで1貫程度しか取れない貴重なもので、寿司通の間でも人気のネタです。

 

「するめいか」の場合、生よりも焼く・煮るなど火を通したときに、味わいがぐんと増します。サトイモなど野菜と煮ても美味。もち米を詰めて甘辛く煮ると“いか飯”に。洋風にマリネやいかリングフライなども。また中華でも人気の食材です。「いか」は、ワタも旨味が濃いので、ぜひ活用したいものです。ワタをしょう油、酒などで溶き、そこで身などを煮る“わた煮”。「するめいか」ならではの加工品に、塩辛があります。ワタと身を塩漬けして水分を取り、あわせて寝かせたもので、つくり方は意外と簡単です。

 

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身、寿司ネタ、いかそうめん、マリネ、カルパッチョ
② 焼物 塩焼き、照り焼き、醤油バター焼き、ソテー
③ 煮物 塩ゆで、煮付け、ワタ煮
④ 汁物 ブイヤベース
⑤ 油料理 いかリングフライ、唐揚げ、天ぷら
⑥ その他の料理 塩辛、スルメ、いか飯、沖漬け、わさび漬け、肝のみそ漬け(北海道)、酢漬け(石川県)、麹漬け(鳥取県)、いかよごし、くろみ(長崎県)、いか汁(沖縄県)

ご家庭でも簡単!美味しく手間なく「いか」の一夜干しづくり!

「いか」や魚の干物は、そのまま食べるよりも旨味が増すので、一層美味しく召し上がっていただけます。もちろん、保存にも向いているので、ご家庭で仕込んでおけば、ご飯のおかずやお酒のアテの“もう一品”や、おやつにもぴったりですよ!また、干物は歯ごたえが出るので、しっかり噛んで食べることから最近では、ダイエットにも良い!と人気も出ているようです。
①「いか」の下処理をします。胴の真ん中に包丁を入れて一枚に開きます。
②内臓に付いている墨袋を破かないように外し、胴と足の間にタテに包丁を入れて開き、くちばしの部分を取り除きます。
③目もつぶさないように押し出して取り、内臓を上に向かって引っ張り剥がしていきます。
④軟骨を取りのぞけば下処理は完了です。
⑤塩と酒を両面にすり込み、そのまま2時間程度置いた後に干します。夕方に干せば翌朝には丁度良い乾き具合になります。
⑥1枚ずつラップなどをして保管袋に入れて冷凍すれば1〜2週間は保存できます。

コレステロールを下げるタウリンが豊富なので上手く食事に取り入れて!

実は「いか」は、低脂肪、低カロリーで高タンパクなヘルシーな食品です。亜鉛やビタミンB群、ビタミンEなどの栄養成分も含んでいます。一般的にいかは、コレステロールを多く含むといわれていますが、コレステロールを下げる効果のあるタウリンも豊富に含んでいます。ですが、タウリンは水溶性で煮物などにすると煮汁に溶け出してしまいます。
焼いたり、素揚げなどの調理法や、煮物の場合は煮汁まで食べるようにすれば効果的ですね。
他にもタウリンには、疲労回復や肝機能強化といった効果も認められています。他にも中性脂肪を減らし、血圧を正常に保つ働きがあり、動脈硬化の予防に役立ちます。
「いか」には、嬉しい成分がたくさん含まれていますが、やはりコレステロールも含んでいます。むやみに避けたり、食べ過ぎるのではなく、上手にバランス良く食事に取り入れてみてください。

仲間紹介

  • やりいか

    胴の長さ40cm前後。細長く、「あかいか」と姿が似ていますが足が極端に小く、二本の触手が胴と同じくらい長い「あかいか」とは見分けやすいです。旬は秋から冬、春。食用として古くから人気が高く、高級品であることから、アフリカ沿岸やアメリカ沖などから近縁種の輸入もおこなわれています。卵もたいへん美味で、子持ちの「やりいか」の煮つけも良い味わいです。

     

  • あかいか(けんさきいか)

    胴の長さ45cm前後。沖合を回遊する大型のいか。熱を通してもかたくならず、加工原料として非常に優れていることから、ソフトさきいか、などの原材料として人気が出てきました。「するめいか」に比べると柔らかくて癖のない味で、“スルメ”の原料としては“一番スルメ”と呼ばれるほど需要価値があります。濃厚な甘味、旨味を持っており刺身や寿司ネタでも人気が高いいかです。

  • ほたるいか

    胴の長さ7cm前後。発光することから「蛍」の名がつきました。漁期は2月から5月頃、富山湾はじめ、鳥取県、京都府、兵庫県、福井県などでも盛んに水揚げされています。今では全国的に食べられており、春の風物詩ともなっています。海で漁で獲れた「ほたるいか」を活きたまま“沖”でタレに漬ける沖漬けも絶品です。「ほたるいか」の生食は厚生労働省が指定した方法で処理を行う必要があり、「踊り食い」など生食した場合、寄生虫症を発症することがあるので注意が必要です。

  • こういか

    関東周辺から南に生息。背部の外套膜の内側に甲羅状の骨がある事から甲烏賊(こういか) と名づけられています。胴の長さ20cm前後。身体の周りを「えんぺら」と呼ばれるヒレが縁取っているのが特徴です。甘味十分な味で、刺身はもちろん、焼いても煮ても身がかたくなりにくく美味しいので、色々な料理に活かせます。 夏から秋にかけては新イカが、秋になると大きくなって、冬に入荷の最盛期を迎えます。

加工品紹介

  • 干するめ

    いかの内臓を取り除いて素干しなどで乾燥させた加工食品です。“スルメ”はいかの伝統的な加工食品で、平安時代の記録には諸国貢献物としても記載が見られます。また“するめ”は、古くから縁起物として扱われ、結納の際に相手方に納める品としても使われてきました。北海道や三陸での生産量がもっとも多く、主産地になっています。

  • 剣先するめ

    「やりいか」とともに「剣先いか」でつくる“スルメ”は「一番スルメ」と呼ばれ、江戸時代には中国への重要輸出品とされていました。長崎県の五島周辺の「剣先いか」を使うことが多かったところから「五島スルメ」ともいわれています。現在では、タイやベトナムの海域で漁獲された「剣先スルメ」も出回っています。

  • 開干しいか

    獲れたての「いか」を産地で加工し、開干しにしたものです。一夜干しなど産地によって、加工の仕方に若干の差はありますが、「スルメ」と比較して、比較的やわらかく身に厚みがあり、とても食べ応えのあるものです。強火でサッと炙ってお酒のアテ、ご飯のおかずにもピッタリです。

  • 塩辛

    「塩辛」とは、一般的に「いか」の身や内臓などを塩漬けにし、内臓に含まれる酵素を活用して発酵・熟成させたものです。「塩辛」は「するめいか」を使うことが多く、他の塩蔵魚介類と違い、発酵させることにより旨味と栄養価が高まった食品です。ビタミンAや亜鉛、鉄分が豊富ですが、塩分も含んでいるので過剰な摂取は控えましょう。
    食べ方は、そのままはもちろん、ご飯にのせたり、お茶漬けや大根おろしなどとあわせて酒肴としても美味。たんぱく質が分解されてアミノ酸(旨味)を多く含むことから、鍋料理などの隠し味としても活用されます。

  • 茹いか

    「いか」は鮮度の下降が早い魚介類です。茹でることで原料本来のもつ旨味を味わうことができ、生よりも長く保存が可能です。また、加熱により生とは違った食感が味わえます。一度、茹でているため扱いやすく、調理の時短にも役立ち、料理素材としても幅広く活用できます。例えば、「子持いか」など、より鮮度を重視するものでも、安定した風味を味わうことも可能です。

  • 茹ほたるいか

    もともとは産地ならではのものでしたが、今では全国的に食べられていて、市場などでは春の風物詩ともなっています。一般的には産地で茹でたものが流通しています。酢味噌で食べるも良し、炒め物や揚げ物にしても美味しく召し上がっていただけます。特に「ほたるいか」は、内臓ごと食べるので含まれるミネラルも一緒に摂ることができます。

よくある質問

Q.冷凍と生鮮では味や栄養価に違いがありますか?

A:魚介類は鮮度低下が速く、それを防止するために昔からいろいろ工夫がされてきました。冷蔵や冷凍は加工を伴わない保存方法で、なかでも冷凍は、魚介類をほぼ生に近い状態で長期にわたって保存できる点で、もっとも優れた方法として広く用いられています。
魚介類の種類によっては、貯蔵中にたんぱく質が変性したり、肉質が劣化したりする場合があります。しかし、「いか」の筋肉は水に溶けない筋原繊維たんぱく質含量が高く、その繊維は太く緻密な構造をしているため、凍結しても組織が傷まないため、冷凍に向いているとされています。さもちろん、たんぱく質の栄養価にも変化はありません。




本サイトの内容は、産地・加工工場・市場関係者への取材をはじめ、多くの文献をひもとき、大阪や関西を中心とした流通、食文化をベースに構成しています。内容の不備や間違いなどございましたら、下記までご連絡をお願いいたします。関西の魚食文化を大切にし、魚食普及にお役立ていただけることを目的としております。
本サイトはリンクフリーです。リンクに関しては事前承諾・事後承諾、いずれも必要ございません。なお、写真の引用はご遠慮ください。
・お問合せ連絡先:osakana-zukan@suinaka.info