お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

オサカナ

テキストガゾウ

分 類:スズキ目スズキ亜目イトヨリダイ科イトヨリダイ属
生息域:本州中部以南から東シナ海。台湾、南シナ海、ベトナム、フィリピン、北西オーストラリア

学 名:Nemipterus virgatus 英 名:Golden threadfin bream

西日本で好まれる、見た目も美しい高級魚。

姿が良いので切り身にして美しく、クセのない白身で上品な味わいです。体長は40cm近くになり、細長く、やや左右に平たい体形。体側に黄色い縞模様が数本入っていて、上部尾びれが金色の糸状に伸びています。「いとより」の食文化は、産地も多い西日本地域が中心のようです。関西では、お祝い用の魚として珍重されています。

「まだい」に匹敵する美味しさといわれ、塩焼きが一般的ですが、やわらかい身と色鮮やかな皮目が、椀物、霜皮造りで生きてきます。ほかにも、蒸し物や煮つけ寿司ネタなど、クセのない白身魚で、さまざまなお料理に活用できます。ただし、安定して高値であり、しかも料理するには技術が必要となる魚で、おもに料理店などで使われる高級魚といえるかも知れません。
ほかにも、塩と水だけでつくる沖縄の伝統料理マース煮にすると美味しい。また、スペイン料理のエスカベッシュ(南蛮漬け)もオススメです。水分がやや多めで身がやわらかいので、軽く塩をして身を引き締めてから調理すると良いでしょう。

漢字で書くと、「糸縒鯛」「糸撚鯛」。体色の赤と黄の筋状の模様が泳いでいるとき金糸を拠るようだから。「金線魚」とも呼ばれます。別名は、和歌山県田辺で「ぼちょ」、和歌浦・白崎・盬屋で幼魚を「てれんこ」、白崎で成魚を「あばいとより」などと呼ばれます。

おさかなセールスポイント

  1. ●美しい姿が椀種にもピッタリです!
  2. ●魚が苦手でも、この魚は食べやすい!
  3. ●お祝いの席のお魚に!
  4. ●低脂肪・低カロリーでご年配の方にもオススメです!

出回り時期

産卵期は春から初秋で、大阪の市場では通年入荷がありますが、出回り時期のピークは9〜12月頃。量的には少ないものの、料理店などでの需要があり、値段は安定して高値です。漁法は、釣り(延縄)。大阪の市場への入荷がある主な産地には、長崎県をはじめ、熊本県、徳島県などがあります。

栄養&機能性

たんぱく質は良質ですが少なめで、他の白身魚と同様、脂肪も少なめです。水分がやや多めで身がやわらかいので、軽く塩をして身を引き締めてから調理することがオススメです。カロリーはかなり低め。骨ごと食べる小魚以外では、カルシウムが多い方です。カルシウムは骨や歯を丈夫にしたり、ほかのミネラルとのバランスで筋肉の働きを正常に保ちます。また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDや、糖質がエネルギーに代わるときに働くビタミンB1もやや多めに含みます。

いとよりだいの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

模様がはっきり鮮やかなものを選びましょう。
  • 目が黒く澄んでいて、ヒレに透明感のあるもの、触って張りのあるものを選びましょう。エラ上の赤い斑点や縞模様が鮮やかではっきりしているもの、エラが鮮紅色のものが新鮮です。

お料理・活用方法

和食・洋食・中華と何にでも使える魚です。身がやわらかいので、子供からご年配の方にも。

ウロコが薄くて取りやすく、皮は薄いわりに強いです。骨は細くてかたいです。白身で水分が多くやわらかい魚で、熱を通しても縮みません。

和の食材としては、蒸すというのが一番美味で皮目の味わいも生かせる料理です。三枚におろして「こんぶ」などにのせて蒸すと、甘味が強く、皮目に独特の風味があり、これをポン酢などで食べると高級感あふれる豊かな味わいを感じられます。アラは潮汁や椀種としても、上品かつ奥行きのある味です。

煮物としては、塩味で煮る沖縄料理の“マース煮”は見た目も鮮やかで美味。比較的薄味でしょう油、酒などで煮ても美味しく召し上がっていただけます。皮の色合いを壊さないのがコツ。また、「たい」のように皮霜造り(湯引き)して刺身にしても見た目に美しく、皮の食感も味わえ、さらに皮と身の間にある旨味もしっかりと味わえます。旨味が際立ち、皮目の甘味ある風味が強く出て、非常に美味。せっかくの美しい皮模様ですから、皮を引いて調理するのはもったいないですね。

 

スペイン料理のエスカベッシュ(南蛮漬けの西洋版ともいえる料理)もオススメです。小型のものは天ぷらや、長崎風天ぷら(フリッター)にしても良く、ポワレ、ムニエルなどにも。

 

高知県安芸郡東洋町では、すり身を使った天ぷら(薩摩揚げ)があります。また徳島県などでは、開干しがつくられています。

 

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身(皮霜造り)
② 焼物 ムニエル
③ 煮物 マース煮
④ 蒸物 蒸し物
⑤ 汁物 潮汁、酒塩八方汁、アクアパッツァ
⑥ 油料理 フライ、フリッター、エスカベッシュ、唐揚げ
⑦ その他の料理 すり身の天ぷら(高知)、開干し(徳島)

ご家庭でも「いとより」で沖縄伝統料理「マース煮」をつくってみよう!

ミネラルやビタミンEたっぷりの塩“マース”と泡盛だけで味付けする沖縄の伝統料理「マース煮」。砂糖やしょう油を使うのではなく、シンプルな味付けで素材の旨味を引き出す調理法です。健康的でさっぱりとした味が、沖縄では子供からお年寄りまで家庭の味として親しまれているお料理です。寒い季節は、マース煮で身体を温めるお料理はいかがですか。
美味しい「いとよりのマース煮」のつくり方
①「いとより」を皮付きのまま大きめに切ります。
②ショウガは薄切り、長ネギは約4cmの長さに、島豆腐(絹でも木綿でもOK)は大きめの一口大に切ります。
③鍋に水、泡盛、塩(マース)を入れて煮立て、①②を入れてフタをする。弱火で6〜7分間煮ます。「あおさのり」などを加えて火を止めれば完成です。

よくある質問

Q.「いとよりだい」も「たい」の仲間ですか?

A:「いとよりだい」は、スズキ目スズキ亜目イトヨリダイ科イトヨリダイ属の魚で、「まだい」や「くろだい」などのスズキ目スズキ亜目タイ科とは異なる種類です。「たい」と名の付いた魚は200種類以上いますが、タイ科の魚は4種類のみ。扁平・大型・赤っぽい体色・白身などの特徴を持つ魚には「たい」とついていることが多く、「あやかり鯛」などといわれることもあります。




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