お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

オサカナ

テキストガゾウ

分 類:ニシン目ニシン科マイワシ属
生息域:沖縄を除く日本全国。サハリン東岸のオホーツク海、朝鮮半島東部、中国、台湾

学 名:Sardinops melanostictus (Temminck and Schlegel)  英 名:Sardine,Spotline sardine

生活習慣病予防にも役立つ健康に嬉しい魚。青魚の代表種で万人に親しみ深い水産加工品にも。

日本では「いわし」といえば、「まいわし」、「かたくちいわし」、「うるめいわし」の3種類が漁獲されますが、一般的に「いわし」といえば「まいわし」を指します。以前は大衆魚の代表種でしたが、1990年代以降の漁獲量の激減により食卓に昇る頻度も少なくなりました。「いわし」は、海に隣接する世界中の地域において主要なたんぱく源のひとつです。日本各地でも漁獲することができ鮮魚としても食すことはできますが、水揚げ後は傷みやすいので、すぐに加工され干物や練り物、缶詰などの加工品として多く流通しています。特に干物では、目刺し、丸干し、みりん干し(桜干し)、煮干し、稚魚はしらす干し、ちりめんなどと、多種多様な加工方法が根付き、昔から日本人になじみの深い魚です。
旬は6~10月。「まいわし」は、春に北上し、秋に南下しますが、南下するものの方が脂がのって美味。「うるめいわし」は、比較的大型で、刺身や干物にされます。「かたくちいわし」は15cmほどの小型種で、アンチョビなどの代用品として缶詰加工されます。
料理方法としては干物のほかに刺身、塩焼き、フライ、天ぷら、酢の物、煮つけなどにされ、欧米でも塩焼き、酢漬け、油漬け、缶詰(アンチョビ) などで食用にされています。

まいわし」…九州から樺太まで広く生息しており、主に沿岸部に分布しています。春には北上し、秋から冬にかけて南下を繰り返し、約2年で成魚になります。
うるめいわし」… 「まいわし」よりも温かい海を好みます。そのため、本州沿岸、オーストラリア南岸、アフリカ東岸など「まいわし」に比べて暖かい水域に分布域が広がっています。そのため日本では南日本に多く分布しています。
かたくちいわし」…日本全域の沿岸域に分布しており、動物プランクトンを食べて成長します。「いわし」は身が非常にやわらかくて崩れやすく、金気を嫌うので、包丁ではなく手開きでおろすのが一般的です。

「いわし」の食文化は長く、様々な伝統や風習にも根付いています。有名なものでは、西日本で節分に「いわし」の焼き魚を食べる「節分いわし(塩いわし)」の風習があります。焼いた「いわし」の頭はヒイラギの枝とともに「柊鰯」の飾り物にして、門口に掲げておきます。また、『鰯の頭も信心から』ということわざも残っています。

「いわし」の語源については各説ありますが、もっともポピュラーなのは、陸に揚げるとすぐに弱ってしまう魚であることから「よわし」から変化したとの説(漢字の「鰯」がこれに由来したとする)など諸説あります。地方名では、体側に7つか、それ以上の黒い点があるので、“七つ星”と呼ぶ地方もあります。

食用以外にも「いわし」は有用活用されており、魚油の採取、養殖魚や家畜の飼料、肥料などの用途があります。

おさかなセールスポイント

  1. ●生活習慣病の予防に役立つ、栄養たっぷりの青魚!
  2. ●受験シーズンに嬉しい、DHA・EPAがたっぷり!
  3. ●焼き物、煮物などお料理万能なお魚です!
  4. ●カルシウムもたっぷりで女性やお子様にもオススメです!
  5. ●健康のために!煮干しを使ったダシで毎日の食事を!

出回り時期

「いわし」は日本全国で獲れるため、ほぼ通年流通していますが、産地によって出回る時期や漁獲量が異なります。大阪の市場の主な産地は三重県、愛知県、千葉県のほか富山県、石川県、鳥取県などからも入荷があります。

いわしの出回り時期

※この表は大阪市中央卸売市場本場での(平成27年)月別品名別産地別取扱高表をもとに作成しています。各都道府県全体の出荷量ではありません。魚介類の場合、野菜等のように出回り時期が安定していないことが多いのでご注意ください。地域や地方によっては、これと異なる場合があります。また、豊漁、不漁による影響もありますのであらかじめご理解ください。取扱量に応じて色分けしています。一年でもっとも取扱量の多かった月を基準(赤色)として毎月の取扱量を比較し、各月の取扱量をその割合に応じて濃淡で示しています。産地の表記は取扱量の多い上位3県を表記しています。参考:大阪市中央卸売市場(平成27年1月~12月 本場:月別品名別産地別取扱高表)

栄養&機能性

「いわし」の脂分には、脳の働きをよくするといわれるDHA、血中コレステロール値を下げ、中性脂肪を減らして、動脈硬化や脳血栓に有効なEPAが豊富に含まれています。ビタミンB群では、中でもビタミンB2とビタミンB6が豊富。ビタミンB2は成長に欠かせない成分で、成長を促進し動脈硬化や老化を進行させる原因となる過酸化脂質の害を防ぎます。ビタミンB6はたんぱく質の代謝にも大切で、健康な皮膚や髪、歯をつくり、成長を促進、抗アレルギー作用もあり、神経伝達物質の合成にも関わります。そのほか、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、たんぱく質、鉄分、カルシウムなども豊富。

いわしの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

鮮度そのものが命。体に張りがあり、頭の小さいものが脂のりが良い。

ウロコがしっかりとついていて青く光っているもの、目が澄んで黒く、エラぶたが褐色になっていないもの、体側の黒い点が鮮明なものが新鮮です。体が丸く太り張りがあるもの、頭が小さいものは脂がのっています。
「鰯」の字の通り鮮度落ちの早い魚なので新鮮なものを選び、すぐに処理をして、その日のうちに食べましょう。

干物の場合は、脂焼けしていないもの。ふっくらと膨らんで、全体にツヤが良く、皮に青みが残っているものを選びましょう。注意するのは、腹が割れていたり茶色くなっているものです。

「しらす干し」、「ちりめん」を選ぶ際には、実がふっくらとしていて、塩気が少ないものを。折れたり、黄ばんだりしていないものを選びましょう。

お料理・活用方法

刺身や寿司ネタから、煮物、焼き物、揚げ物など。和洋中のどんなお料理にも活躍します。

「いわし」は新鮮なものであれば、刺身やお寿司、酢締めでも美味しく召し上がれます。酢の物、煮物、焼き物、揚げ物はもっともポピュラーな食べ方ですね。また、照り焼きにしたり、蒲焼にしたり、すり身にして鍋物の具に使ったり、ハンバーグにしたりするとお子様でも喜んで食べていただけるのではないでしょうか。
「いわし」は傷みやすいので、買ったその日に食べるようにするか、保存のきく加工品として食べるのが良いでしょう。すり身にして、すぐに冷凍しておくと、いつでも使えますし、すり身に火を通しておくと、冷蔵庫でも2~3日もちます。
「いわし」の匂いが気になる人は、ショウガや梅干しと一緒に煮るようにします。ショウガと煮るのは有名ですが、梅干しで煮ると、梅干しの酸によって「いわし」の骨がやわらかくなり、骨まで食べやすくなりますので、カルシウムの摂取には効果抜群です。
カルシウムの吸収に必要なビタミンDも含んでいますので、一石二鳥の食材といえます。カルシウムを摂れる供給源として、骨ごと食べられる小魚類は、非常に優れていますが、カルシウムは吸収率の低い栄養素ですので、吸収を妨げる食品の摂取には気をつけましょう。特に、リンはカルシウムと結びつき、カルシウムが吸収されずに排泄されてしまいます。

おせち料理として欠かせないのが、“田作り(ごまめ)”です。小型の「かたくちいわし」の素干しをあめ煮にします。“田作り”と呼ばれるのは、昔、「いわし」が肥料とされたためなどといわれます。豊作を願い五万米(ごまめ)の意にあてて縁起物として正月料理に用いられています。ほかにも、関西では「塩いわし」を「節分いわし」と呼んで、節分の日に食べる習わしがあります。これは、脂を多く含む「塩いわし」の焼いた煙を嫌がって鬼が逃げたといわれるいい伝えに基づいています。

「しらす干し」や「釜揚げしらす」など塩分が気になる方は熱湯をまわしかけて、塩分を流してしまうのもひとつです。
「丸干いわし」は、乾燥剤と一緒に密閉容器に入れておけば、冷蔵庫でも保存できます。

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身、寿司ネタ、酢締め、なめろう、水なます、マリネ、カルパッチョ
② 焼物 塩焼き、照り焼き、蒲焼き、ソテー、ムニエル
③ 煮物 煮つけ、生姜煮、梅煮
④ 汁物 つみれ汁、味噌汁、いわしのちり
⑤ 油料理 フライ、唐揚げ、天ぷら、青ジソ揚げ
⑥ その他の料理 テリーヌ、オイルサーディン、田作り(ごまめ)、節分いわし(関西)、丸ずし(愛媛)、さんが焼き(千葉)、いわしの馴れずし(千葉)、パスタなど

ご家庭でも簡単!美味しい「いわし」の干物づくりはいかがですか!

干物によく使われるのが、「うるめいわし」と「かたくちいわし」です。「いわし」の干物で一番ポピュラーな丸干しも、ほとんどがこの品種です。丸干しは開かないため乾きにくく、脂肪が少なく乾きやすい魚が向いているからです。つくり方は、簡単ですので、鮮度の良い「いわし」が手に入ったら、ぜひお試しください。
鮮度の良いものを選び、海水程度の塩水で洗ってウロコを洗い流し、あとはそのまま内臓を取らずに塩汁に8~10時間漬けてから干します。干し加減は好みですが、カラカラに乾かしたいのなら、日中干して夜は取り込む…を繰り返して3~5日。一夜干しくらいの、生干しっぽい丸干しも美味しいですよ。
家で作るときには、8~10cmぐらいまでの小さめの「いわし」なら、丸ごと干せばそれで立派な丸干しになります。
ただし、脂がのった「いわし」を使うと、身があまり締まらないので、注意が必要です。
店先で売っている完全に乾燥させた「丸干いわし」のイメージとはちょっと違ったやわらかいものになりますが、これもまた、店では買えない手づくりならではの味わいですね。

関連品・加工品紹介

「いわし」は、はるか昔の縄文時代から食用されてきた魚でした。水揚げ量が減少しているとはいえ、栄養価が高く、貴重なたんぱく源として現在でも、「いわし」は多くの方に食される魚介のひとつです。しかしながら、「いわし」は傷みが早く、その保存方法や輸送技術の発展とともに広まってきた魚でもあります。現代では、新鮮なものなら刺身をはじめ、焼物、煮物、酢の物、フライ、天ぷらなどにして食用とされていますが、なかでも、干物や塩蔵加工品は数多くあり、いかに日本人に愛されてきた魚かが分かります。干物では、目刺し、丸干し、みりん干し(桜干し)、煮干し、稚魚や幼魚は「ちりめんじゃこ(しらす干し)」、「干ししらす」、「釜あげしらす」や「めざし」などと、多種多様な加工方法が根付き、昔から日本人になじみの深い魚です。ここでは、一般的な「いわし」の加工品を紹介していきます。

  1. 塩いわし

    「節分いわし」とも呼ばれ、毎年2月3日の節分の風習として関西を中心に食べられています。「塩いわし」を焼くときに出る煙が鬼を追い払うためといわれています。
    生魚同様に、そのまま焼くのはもちろん、手開きしてフライなどに使っても美味しく召し上がれます。

    「塩蔵魚介類」のページを参照する

  2. 田作り

    おせち料理として欠かせないのが、“田作り(ごまめ)”です。小型の「かたくちいわし」の素干しをあめ煮にします。“田作り” と呼ばれるのは、昔、「いわし」が肥料とされたためなどといわれます。豊作を願い五万米(ごまめ)の意にあてて縁起物として正月料理に用いられています。

  3. 丸干いわし

    「丸干いわし」はエラから口に刺す頬刺しが多く、よく見かけます。丸干しは、頭から食べることができ、いずれも脂が程良くのりミネラルも豊富で、コレステロールを低下させる効果のある「EPA」を多く含みます。

    「丸干魚介類」のページを参照する

  4. めざし

    天日干しの「めざし」を上手に焼くと、どんな焼き魚にも負けないくらい美味しいですよ。「めざし」の名は、小さい「いわし」を干すときに扱いやすいように、目にワラや竹串を通して数尾ずつ連ねて干すところからきたものです。目を刺してあるだけで、あとはつくり方も食べ方も「丸干いわし」とまったく同じです。

    「丸干魚介類」のページを参照する

  5. 開干いわし

    開いて立塩につけて干し上げたもの。塩焼きとはまた別種の旨味を味わうことができます。意外に「まいわし」の「開干しいわし」は少ないもの。焼き上がりが早く、内臓がないので食べやすいです。
    「開干うるめ」も、体が比較的大きいので、開干しに向いています。

    「開干魚介類」のページを参照する

  6. いわしみりん干し・桜干いわし

    「いわし」を開いて、しょう油や砂糖、みりんなどをあわせたタレに漬け込んで味付けし、乾燥させたものです。
    「桜干いわし」とは、みりん干しをベースに開発され、現在では砂糖と塩などで調整したタレを使用、身には透明感があり、旨味を十分に蓄えた干物に仕上げられています。

    「開干魚介類」のページを参照する

  7. 煮干いわし

    「煮干いわし」(関西では「いりこ」とも呼ばれます)とは、主に出汁をとる材料として使われるほか、そのままや乾煎りにするなどして食します。「煮干し」は、「いわし」などを塩茹でし、干したものです。日本農林規格(JAS)において水分が18%以下であるものと定義され、体長4〜13cm程度のものを「にぼし」と呼びます。

    「丸干魚介類」のページを参照する

  8. ちりめん・干しらす・ちりめん釜揚げ

    「ちりめん」とは、イワシ類の幼魚を塩水で煮た後、天日などで干した食品です。ちりめんじゃこは関西の呼び名。水揚げされたばかりの「しらす」を釜の大量の湯でゆっくり茹で上げ、乾燥させて水分率の差で区分けされます。最近は健康志向により減塩された製品が多くなっています。

    「丸干魚介類」のページを参照する




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