お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

昆布

昆布

分 類:コンブ目コンブ科カラフトコンブ属 生息域:北海道、三陸海岸沿い

ほとんどが北海道周辺、三陸海岸に分布。日本の旨味成分を代表する水産物。

「こんぶ」は、海で育つ藻で、海藻の仲間です。海中で花を咲かせ種子で繁殖する海草と違い、藻類は胞子によって繁殖します。葉色によって緑藻・褐藻・紅藻の3種類に分けられますが、世界には約2万種の海藻類があるといわれ、食用には昆布に代表される褐藻が多く、全部で約50種程度といわれています。日本では、北海道から三陸海岸沿いが主な産地で、北海道東部の「らうすこんぶ」、最北の利尻地方の「りしりこんぶ」、太平洋沿岸日高地方の「ひだかこんぶ」が特に有名で、漁場名がそのまま商品名になっています。年間水温差が大きい海域が世界でも良質な昆布を育てるとされ、まさに北海道は日本を代表する「こんぶ」の産地だといえます。
「こんぶ」は、室町時代以降、蝦夷地(現在の北海道)の主要な交易品として京都に運ばれ食されていました。江戸時代には、清国(現在の中国)との交易中継基地でもあった琉球に伝わり、現在では沖縄が日本一の「こんぶ」消費県となっています。現在でも沖縄では、豚肉や野菜と炒めたり、煮込んだりして食べられています。大阪では、しょう油で佃煮にしたり、地域ごとに決まった種類が分布していますが、“特上浜産”と明確に区別されているように、獲れる浜でも価格が違ってきます。さらに、サイズや厚みなどで“等級”も決められ、羅臼や日高などの特上浜の大きなものが一級品とされます。品質はもちろん採取時期や傷、色なども考慮され細かい規格が規定されていて、価格が決められています。
多年生の「こんぶ」は、主に二年目の夏に採取されます。獲った「こんぶ」はすぐに天日干しされ食用にされます。そのため雨の降らない日を見極めながら収穫されます。

江戸時代から明治にかけて、「こんぶ」の食文化が大阪で開化されたといいます。堺の刃物技術を使った「とろろ」や「おぼろこんぶ」、和歌山のしょう油を活用した「塩こんぶ」など「こんぶ」を使った食文化が数々見られます。そして何よりも、「こんぶ」の出汁は世界に誇る日本料理の基礎となっています。今でも大阪と「こんぶ」には切っても切れない食文化の繋がりがあるといえます。

「こんぶ」は食用とするだけでなく、“よろこんぶ”に転ずるとして昔から縁起の良いものとされ、結婚式やおめでたい席に欠かすことのできないものとなりました。また、奈良時代には朝廷への献上品にされ、また、平安時代には地方からの税として「こんぶ」が納められていたと記録にも残っています。
「ヒロメ」という言葉がありますが、それは幅が広い海藻の意味で、「広布」と表していました。それが「こんぶ」と読まれるようになったという説があります。この「ヒロメ」という言葉が、結婚披露宴を「おひろめ」と呼ぶ語源といわれています。現在でも祝儀の時には、幅の広い昆布(ヒロメ)を縦二つに折ってぐるぐる巻き、紅白の紐で結んだものを床の間に飾るという習慣が残っている地方もあります。

おさかなセールスポイント

  1. ●和食に欠かせない出汁の素「こんぶ」で毎日健康に!
  2. ●骨の健康が気になる方にオススメ!
  3. ●女性やお子様、ご年配の方にオススメの健康成分がたっぷり!
  4. ●免疫力アップに!老化予防に!毎日摂りたい健康食材!

出回り時期

「まこんぶ」は函館沿岸、「りしりこんぶ」は稚内周辺、「らうすこんぶ」は道東の羅臼が主な産地で、国内産「こんぶ」の約9割が北海道産のものです。月光を吸収すると生育が良いといわれ、夏が暑い年に獲れたものが美味しいとされます。夏場が刈り取り最盛期で出回る量も増えます。

栄養&機能性

「こんぶ」は旨味成分だけではなく、健康を支える栄養素が豊富に含まれています。豊富に含まれるビタミンB1やビタミンB2のビタミン類には疲労を回復してくれる働きがあります。また、アルギン酸は、頭の回転をよくするためには欠かせません。「こんぶ」はミネラルも豊富で、含まれるミネラル類は牛乳の約23倍、鉄分は約39倍も含まれています。成長期のお子様はもちろん、妊婦さんや授乳時の女性など、骨がもろくなる高齢者の方には積極的に補給をオススメしたいカルシウムも多く、「こんぶ(乾物)」には、牛乳の約7倍のカルシウムが含まれています。また、体内の代謝を活発にする働きのあるヨウ素も非常に多く含まれています。さらに、そうした成分が多く含まれるだけではなく「こんぶ」のミネラル類は体内への吸収率が約80%もあるといわれ、非常に健康に嬉しい食材なのです。
また、体内の免疫力を高め、老化防止にも繋がるといわれるフコイダンも多く含み、さらに健康への効果が期待されています。

こんぶの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

肉厚でよく乾燥しているもの、緑褐色でツヤがあるものが良品です。
  • 肉厚でよく乾燥しているもの、香りがよく緑褐色のツヤのあるものが上質です。同じ種類でも、獲れた場所、時期、色合いなどにより“等級”が決められ、価格が違います。同じ「こんぶ」でも根に近い方が肉厚で、良い出汁が取れます。
    なお、「こんぶ」の表面の白い粉は、汚れやカビではなく、マンニットという甘味のある炭水化物の一種ですので、水などで洗い落とさず、使用する際に固く絞った塗れ布巾で表面をふく程度にしましょう。

お料理・活用方法

旨味成分が出汁の決め手。健康成分もたっぷりで、上手に毎日食したいものです。

「こんぶ」を使った出汁には、“こんぶ出汁(湯出しと水出し)”、「こんぶ」と「かつお節」や椎茸などを合わせた“合わせだし”があります。
“こんぶ出汁”は、上品で控えめな旨味があり、素材の味わいを大切にするお料理に向いています。例えば、湯豆腐や鍋料理、茶碗蒸しなどに向いているといえます。
“一番出汁”は、日本料理に欠かせない上品な香りと口あたりが特徴で、出汁の味そのものを味わうお吸い物、うどんやそばの出汁、お雑煮などにオススメです。
“二番出汁”は、“一番出汁”で使った「こんぶ」と「かつお節」を使って、さらに出汁を取ります。素材やほかの調味料も引き立てるので、しょう油、砂糖、味噌などの味付けをするお料理に向いています。例えば煮物やお味噌汁などなら、毎日使用できますね。
「まこんぶ」は厚みがあり幅広く、「こんぶ」のなかでも高級品とされます。上品な甘味があり、主に出汁こんぶや佃煮、塩昆布などに使われます。「らうすこんぶ」は、香りが良く濃厚でコクのある出汁が取れ、出汁こんぶとして活用されます。「りしりこんぶ」は、透明で風味の良い高級出汁が取れ、湯豆腐や鍋料理、会席料理などに使われます。

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 サラダ
② 煮物 佃煮、昆布巻き
③ 汁物 湯豆腐、鍋料理、味噌汁、すまし汁など
④ その他の料理 塩昆布、とろろ、おぼろこんぶ、こんぶ茶、福茶、松前漬け、クーブイリチー(沖縄)

ご家庭でも簡単!美味しい「こんぶ出汁」の取り方!

出汁を取るには、「まこんぶ」、「らうすこんぶ」、「りしりこんぶ」、「ひだかこんぶ」が向いています。 それぞれの特徴として味や香りに違いがあるので、用途やお好みで選んでください。
①分量は、水1L、「こんぶ」10〜20gを用意。
②「こんぶ」の表面は、かたくしぼった布巾などでさっと拭きます。この時、「こんぶ」を水洗いはしないでください。
③分量の水に「こんぶ」を30分くらい浸しておきます。
④30分程度したら中火にかけます。
⑤沸騰直前の鍋の底から小さな泡がポコポコしだしたら「こんぶ」を取り出します。これで「こんぶ出汁」の完成です。煮過ぎると「こんぶ」のねばり成分が溶け出し風味を損なうので注意してください!

仲間紹介

  • まこんぶ

    「こんぶ」のなかでもっとも代表的なものであり、昆布の高級品です。葉色は淡褐色、葉の長さ1~8m、幅は12~30cmと広くなり肉厚で幅広いのが特徴。主な産地は道南の白神岬から函館市を経て噴火湾の地域が主で、青森県下北半島・岩手県・宮城県の沿岸でも収穫されます。上品な甘味で、清澄な出汁が取れます。主に出汁昆布として利用され、佃煮、塩昆布などにも加工されています。

  • りしりこんぶ

    甘味があり、「まこんぶ」に比べ塩味があります。透明で風味の良い高級出汁が取れ、特に京都の会席料理に好んで使用されています。「まこんぶ」より幅が狭く、葉の基部は細いくさび形。主な産地は、利尻・礼文、宗谷岬を経て網走の地域。主に出汁昆布として利用されるほか、塩昆布、湯豆腐などに。肉質がかたく、削っても変色しないため、高級おぼろ・とろろ昆布にも利用されます。

  • らうすこんぶ

    葉幅が広く20~30㎝、葉の長さは1.5~3mとなりますが、さらに大きくなることもあります。知床半島の根室側沿岸のみに生息しています。出汁は香りが良くやわらかで黄色味を帯びた濃厚でコクのあるものが取れます。その出汁の美味しさから、「出汁の王様」とも呼ばれ、非常に濃厚な出汁が取れるので、主に煮物や鍋物などに向いています。ほかに昆布茶、佃煮などにも加工されます。

  • ひだかこんぶ(みついしこんぶ)

    正式名は「みついしこんぶ」ですが、日高地方で獲られたものが、特に「ひだかこんぶ」と呼ばれています。 やわらかくて煮えやすく、味も良いので、いろいろな用途に使える万能昆布です。主な産地は日高地方をはじめ新冠、静内、三石など。濃い緑に黒みを帯びています。主な用途は出汁昆布のほか、佃煮、昆布巻、おでん用などにも使われます。

関連品・加工品紹介

  • 干こんぶ

    「こんぶ」は古くから日本各地で食されてきましたが、主には乾燥させて料理の出汁を取るために使用されます。その昔、産地で乾燥させた「こんぶ」を湿気の多い大阪に持ち込み寝かせておくと、熟成が進み「こんぶ」の渋味が抜け旨味が増すことから、大阪で広く料理に使われるようになっていきました。さらには、堺の刃物技術から「とろろこんぶ」が生まれ、和歌山のしょう油とで「塩昆布」ができていきました。
    「干こんぶ」の粉が表面に吹いているように見えますが、これは昆布のうまみ成分が結晶化したものですので、お料理の際には洗い流さず使用しましょう。




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