お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

くさや

くさや

伊豆諸島の代表的な特産品。独特の匂いと味わいがクセになる旨さ。

「くさや」は、伊豆諸島にしかない特別な漬け液(くさや液)に浸し、発酵させたあと、乾燥させて干物にしたものです。見た目は普通の干物ですが、その匂いは特徴的で強く、味は塩辛いながらもまろやかさがあり、味わいから感じるほど塩分は高くはありません。伊豆諸島を代表する特産品といえます。

その強烈な「くさや」独特の匂いのもとは、原料魚を漬け込む“くさや液”に由来します。原料となる魚は、脂肪分が少ない魚が多く利用されますが、大島、新島などでは「むろあじ」や「あおむろ」と呼ばれる魚などで、八丈島では「とびうお」、「あおむろ」が多く使われています。その新鮮な魚を開きにし、“くさや液”に8~20時間ほど浸け込み、“くさや液”をよくなじませてから真水で洗浄し、天日に1~2日ほど干します。ただし、原料魚だけではなく「くさや」の製法も島によって違いがあり、それぞれの島に伝わる独自の加工や“くさや液”に原料魚を漬けることで、島ごとに味わいが異なります。

最近では、魚を開いた状態で真空パックにしたものがスーパーやデパートでも出回るようになりました。さらに、焼くことが難しい方にも食べやすいように、あらかじめ焼いてちぎった「くさや」を瓶詰めしたものが流通するようにもなりました。

伊豆諸島での「くさや」がつくられるようになったのは、江戸時代に伊豆諸島が塩の生産地として重要な地にあったことに始まります。当時、塩を自由に使うことができず、また真水が乏しかったことから干物をつくる際、塩の漬け液を繰り返し使用し続けた結果、微生物(くさや菌)の働きにより発酵し、数百年かけて現在の“くさや液”になったといわれています。古いものほど旨味が出るとされ、中には200年も300年も続くものもあるそうです。そのため、製造業者はこの“くさや液”の製法は各店の秘伝として代々受け継いでいるそうです。ですから「くさや」の匂いや味は島ごとだけではなく、実は店ごとにも差があるのです。また、伊豆諸島の一般家庭でも、“くさや液”を代々受け継ぎ「くさや」をつくっていたそうで、昔は嫁入り道具のひとつとされていたといわれます。“くさや液”にはビタミン、アミノ酸などが非常に豊富に含まれ、抗菌作用もあります。そのため、体に良いとされていて、かつて伊豆諸島では、怪我や体調を崩すたびに、薬代わりとして“くさや液”を患部に塗布したり、飲ませたりしていたそうです。「くさや」とは、強烈な匂いが印象的ですが、旨味、栄養価では非常に優れた食品といえます。

おさかなセールスポイント

  1. ●ビタミン、アミノ酸たっぷりの栄養満点食材!
  2. ●このしょっぱさがお酒のアテにピッタリです!

出回り時期

加工時期は原料魚が獲れる時期に重なりますが、もともとが保存食のため通年を通して出回ります。産地は東京都の伊豆諸島各島で、特に新島、八丈島、伊豆大島などが盛んですが、小笠原諸島の父島でも生産されています。新島村には「くさや」の加工団地が「東京都新島村本村くさやの里」にあります。

栄養&機能性

「くさや」は、魚の発酵食品であり、非常に栄養価の豊富な食材です。旨味成分のグルタミン酸をはじめとするアミノ酸類も多く含まれます。さらに、良質のたんぱく質、カルシウムなどが一般的な干物に比べても豊富で、特にカルシウムは「あじ」の開きの20倍以上あるとされ、骨や歯の形成、皮膚炎にも良いとされています。発酵菌の効果もありビタミンB群も豊富で、疲労回復や体を若返らせる効果が期待できます。

くさやの食品標準成分表

お料理・活用方法

強い独特の匂いがありますが、栄養価は非常に高く、味わいも独特。

「くさや」は、干物のままであれば、焼いて食べます。一般の干物魚と同じような焼き加減で調理します。少し時間の経った「くさや」は日本酒を塗って焼くと良いそうです。グリルを使う場合は、皮目を下にするとキレイに焼けます。焦げやすいので注意しながら焼いてください。また、非常に匂いの強い干物ですから、焼く際には十分に注意して調理してください。
「くさや」の炙りは、出合いものとして焼酎が合うようですよ。




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