お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

海鼠

なまこ

分 類:楯手目マナマコ科マナマコ属 生息域:北海道から九州、中国大陸、朝鮮半島

学 名:Stichopus japonica Celenka 英 名:Sea cucumber,Sea slug

旨味ある「あかなまこ」が関西では好まれます。なまこの干物「いりこ」は高級食材。

「なまこ」には、赤、青、黒などの体色があり、その色は生息する場所によって変わります。旨味があると関西で好まれる「あかなまこ(あかこ)」は、外洋の砂利などのある岩礁に生息するものです。ちなみに関東で好まれる「あおなまこ(あおこ)」は、身がやわらかく、外皮が緑青色をしていて、内湾の砂泥地に生息しています。口の周囲に触手があり、海底の砂泥を集めて体内に送り、有機物だけを体内に吸収し、キレイになった砂を噴出します。いわば海の掃除屋…といえるかも知れません。旬は初冬とされ、水温が低くなると活動が活発化するため、身がよく締まりコリコリとしています。日本では酢の物として食べることが多く、コリコリとした独特の食感を味わいます。
「なまこ」自体が一般的な食材ではありませんが、近年ではスーパーなどでも販売され、「なまこ」の内臓の塩辛「このわた」も珍味として人気があるようです。また卵巣からつくられる「このこ」や、それを乾燥させた「くちこ」も珍味として人気があります。「うに」、「からすみ(「ぼら」の卵の塩漬け)」と並んで、「このわた」は日本三大珍味のひとつとされています。
江戸時代には米俵に似ているところから豊作に通じた縁起物としてお正月のお雑煮の具(上置)に用いられたり、なまこ酢をおせち料理に加える地域もあります。

古事記ではすでに「海鼠」と書いて「こ」と呼んでいました。「なまこ」とは、本来は調理をしていない生の「こ」を指す言葉でした。「このわた=“こ”の腸」、「いりこ=煎り“こ”」、「このこ=“こ”の子」はこの名残から。「なまこ」の食について『本朝食鑑』や『日本山海名産図会』など江戸時代の食材図鑑にも紹介されており、歴史は非常に長いものです。
生食が中心の日本に対し、中国では乾燥させた「干しなまこ」が一般的です。内臓を除いて薄い塩水などで煮た後に乾燥させた「いりこ」、「きんこ」は中国でも高級食材とされ、日本では平安時代からつくられていたといわれています。江戸時代には中国に輸出されていました。強い生命力を持つ「なまこ」は、中国では「海参(かいじん)」と呼び、滋養強壮に効果が高いとされています。

「なまこ」は、棘皮動物門に属する生物ですが、この門の他の生物(「うに」、「ひとで」など)は体軸を基盤面に垂直にした体をしているのに対して、「なまこ」は体が前後に細長く、腹面と背面の区別があります。見かけ上は左右相称ですが、体の基本構造は棘皮動物に共通した五放射相称となっています。雌雄異体ですが、外観から区別することは困難です。

おさかなセールスポイント

  1. ●こりこりとした歯ごたえがクセになる食感!
  2. ●お酒のアテに「このわた」、「くちこ」がオススメです!

出回り時期

寒くなると入荷されてきます。旬は11月〜3月で、寒い時期に身が締まって美味しいとされます。大阪市場への主な入荷先は、三重県がもっとも多く、愛媛県、兵庫県、徳島県などがあります。

栄養&機能性

身の90%が水分ですが、カルシウムを比較的多く含みます。女性や高齢者の方に嬉しい成分コンドロイチンやコラーゲンも多く含まれていますが量的に食することが難しいため、栄養効果は少ないといえます。また、「なまこ」が持つホロトキシンというサポニンの一種には防カビ効果があり、「なまこ」は漢方薬としても古くから皮膚病薬、滋養強壮薬として用いられてきました。

なまこの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

活けなら、かたく太っているものが良質。
  • 一般のスーパーなどでは、丸ままで売られていることはまれですが、新鮮なものほど、身がかたくコリコリした弾力性があります。太く短く、皮が張っているものが良質です。
    「あかなまこ」は、体色が赤褐色で、イボ(突起)の少ないものを選びましょう。皮がとろっとして溶けかかっているもの、イボがくずれているものは避けてください。「あおなまこ」は、体色が、青みがかった灰色。大き過ぎるものは風味に欠けるといわれます。

お料理・活用方法

まるまま手に入れば、身も内臓も食せ、「なまこ」の美味しさを味わうことができます。

「なまこ」は非常に歯ごたえがありますがそのコリコリとした食感が魅力のひとつです。「なまこ」が丸まま一尾手に入れば、自分の手でさばいてみてください。珍味とされる「このわた」や「このこ」も味わうことができます。
「なまこ」の食し方のひとつとして、茶振りがオススメです。やり方は簡単です。「なまこ」の腹を切り、内臓を取り除き、塩でぬめりをしっかりと取った後に、やや熱めのお茶の中に入れて振り、ゆっくりと熱を通します。そうすることで身がやわらかくなり、特有の匂いも取れます。身をできるだけ薄く切り、その身を酢の物、もしくは酢漬けにすれば、より美味しく召し上がっていただけます。

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身、酢の物
② その他の料理 このわた(内臓の塩辛)、くちこ(卵巣の干物)、いりこ・きんこ(干物)

ご家庭でも簡単!美味しい「なまこ」の下ごしらえ!

「なまこ」を生食するのは、日本料理特有のもの。下ごしらえの方法として「振りなまこ」と「茶振りなまこ」の2種類があります。振りなまこは、身にたっぷりの塩をかけ、深めのザルをかぶせ、ゆすります。粘りが出て、身が縮んだら流水で洗ってください。身はコリコリとかために仕上がります。仕上がりがやわらかい「茶振りなまこ」もぜひお試しください。やり方は簡単。「なまこ」の腹を切り、内臓を取り除き、塩でぬめりをしっかりととった後に、やや熱めのお茶の中に入れて振り、ゆっくりと熱を通します。そうすることで身がやわらかくなり、特有の匂いも取れます。
「干しなまこ」を調理に利用する場合、まず、水に浸して火にかけ沸騰寸前で火を止めます。そのままゆっくりと冷まして翌日、毎日水を換えるという作業を約1週間繰り返します。やわらかくなれば、「なまこ」の表面と中に切れ目を入れ、毎日少しづつ丁寧に掃除していきます。好みに応じて好きなかたさでお召し上がりください。

関連品・加工品紹介

  • このわた

    「このわた」は、「なまこ」の内臓の塩辛のこと。「うに」、「からすみ」と並んで、日本三大珍味のひとつに数えられています。
    古くから伊勢湾や三河湾が産地として知られてきましたが、近年では、瀬戸内海や能登半島など各地でもつくられています。お酒のアテとしても人気が高く、熱々ご飯の上にのせても美味しく召し上がっていただけます。三杯酢に漬けて食べたり、“このわた汁”として食べれば、その風味と食感を味わうことができます。

    「このわた」のページを参照する




本サイトの内容は、産地・加工工場・市場関係者への取材をはじめ、多くの文献をひもとき、大阪や関西を中心とした流通、食文化をベースに構成しています。内容の不備や間違いなどございましたら、下記までご連絡をお願いいたします。関西の魚食文化を大切にし、魚食普及にお役立ていただけることを目的としております。
本サイトはリンクフリーです。リンクに関しては事前承諾・事後承諾、いずれも必要ございません。なお、写真の引用はご遠慮ください。
・お問合せ連絡先:osakana-zukan@suinaka.info