お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

二枚貝(あさり・しじみ・はまぐり・ほたてがいなど)

二枚貝(あさり・しじみ・はまぐり・ほたてがいなど)

「あさり」、「しじみ」、「はまぐり」、「ほたてがい」など、日本の食卓に欠かせない食材ばかり。

内湾に生息する小型の二枚貝は、多くが食用となっています。その代表格が「あさり」。家庭料理に欠かせないものです。流通の場でも「あさり」を見ない日はありません。江戸時代などには、あさり売りが町を回っていたといいます。二枚貝ではもっとも収獲量が多く国産だけで需要が満たされていましたが、海の環境悪化により、近年は中国、韓国からの輸入ものが流通の主となっています。国産ものの旬は年に2回。関東以南の地域では産卵期が2回あり、その時期の春と秋が旬といわれます。この頃になると身が太り、旨味のもとであるグリコーゲンやコハク酸の含有量も増すため美味しくなります。漢字では「浅利」「浅蜊」「蛤仔」。海辺に行くと手軽に漁り獲ることができたため、「漁る」から「あさり」に転訛したものと考えられます。浅貝の意味。また、「さり」は「砂利」で砂のことを表します。

肝臓に良いことで知られる「しじみ」。日本で主に流通しているのは「やまとしじみ」と「せたしじみ」です。近年では、台湾、中国、韓国、ロシアなどからの輸入ものも増え、年中出回っているのであまり旬を意識しませんが、「やまとしじみ」は夏場に産卵期を迎えるため、土用の頃がいちばん身が太っていて美味しく旬とされています。『土用のシジミは腹薬』などといわれ肝臓に効くとされ、昔から栄養価の優れた健康食品としても知られていました。漢字では「蜆」「四時貝」。名前の由来は、貝殻の表面に横じわが多数あるから、また、煮ると身が縮むから「ちぢみがい(縮貝)」と呼ばれていたともいわれています。また、たくさん集まって生息していることから「繁群れている貝」を由来とする説もあります。

「はまぐり」は、古くは二枚貝全体を指す言葉でした。潮干狩りの主要な獲物でもありましたが、近年、市場に出回る「はまぐり」は、大半が朝鮮半島や中国からの輸入ものです。「はまぐり」の貝殻は、同一のもの以外はぴったりとあわないことから、夫婦和合の象徴として婚礼の祝い膳に用いられます。また、ひな祭りにはお吸い物として食べる習慣があり、この時期とお正月が出荷量も多くなります。

「あかがい」は生食が一般的で、寿司ネタとしてなじみ深いものです。貝類で唯一、血液中の色素に人間と同じヘモグロビンを持っていて、身の血合いが赤いのが特徴であり、名前の由来となっています。赤いほど高値です。瀬戸内海では6~10月に産卵します。旬は寒い時期の冬から春にかけて。

「ほたてがい」の主産地は北海道や東北地方です。夏は産卵直後でやや味が落ち、旬は冬。養殖も非常に盛んで、現在では天然ものとの味の差があまりないといわれ、消費者にとっては手軽に味わえるのも嬉しいですね。食用となるのが2枚の貝をつなぎあわせる強靱な閉殻筋の貝柱。よく発達した貝柱は食感も良く食べ応えがあり、現在では冷凍貝柱や干し貝柱、水煮などの加工品としても流通しています。さまざまな調理法にあい、値段も安い「ほたてがい」は人気も高いです。

おさかなセールスポイント

  1. ●独特のコリコリとした食感と海の旨味たっぷりの食材!
  2. ●貝は若い女性にも嬉しい健康成分がたっぷり!
  3. ●生活習慣病に役立つタウリンがたっぷり!
  4. ●刺身、焼く、蒸す、煮るなど、多彩に味わえます!

出回り時期

「あさり」は、二枚貝ではもっとも収獲量が多く、北海道から沖縄県まで日本各地の沿岸で収獲されますが、輸入ものも中国、韓国から入ってきます。関東以南の地域では産卵期が春と秋の2回あり、その頃は身が太って味が良くなります。

「しじみ」は年間を通して入荷するので旬は意識されませんが、「やまとしじみ」は夏場に産卵期を迎えるため、土用の頃が身が太って美味しくなります。値段は比較的安値で安定しています。

「はまぐり」は、有明海から入荷してきます。古来から、お祝い料理に使われるために、正月やひな祭りの時期に需要が多いです。主な入荷としては中国、韓国の沿岸に生息する「しなはまぐり」となっています。近似種の「ちょうせんはまぐり」は、主に外海に面した鹿島灘(茨城県)が主産地ですが、これも収穫量が少なく関西市場への入荷は少ないです。

「あかがい」の流通量は、輸入ものを中心に安定しています。関西の市場への入荷は、青森県の陸奥湾、宮城県の仙台湾、東京湾、三河湾、瀬戸内海、有明海などが主な産地でしたが収穫量が減少し、現在では入荷の大半を中国や韓国からの輸入に頼っています。生きたままの貝のほか、むき身にしたものも多く輸入されています。

「ほたてがい」は常時市場に出回っており、入荷量も多く、比較的安値です。稚貝は「ベビーほたて」と呼ばれ、近年入荷が増えています。茹でた状態の「ボイルほたて」や、乾物(乾紐(ほしひも)、貝柱)も見かけます。

栄養&機能性

「あさり」はタウリンが多く、血中コレステロールの低下、貧血予防、肝機能低下の予防に期待されます。また貧血を予防する鉄分、銅、ビタミンB12も豊富で、鉄欠乏性貧血になりがちな若い女性にオススメの食材です。また、骨粗しょう症を防ぐカルシウムや、味覚障害を予防する亜鉛なども豊富に含まれています。
「はまぐり」はたんぱく質を適度に含み、カロリーは貝類の中では低め。さらに、鉄分とともに貧血状態を改善するビタミンB1とビタミンB2を多く含みます。カルシウムも多く、マグネシウム、リンもバランスよく含むので、骨粗しょう症が心配な中高年以上の女性にも最適な食材です。
「しじみ」は古くから肝臓に良いとされています。これは肝臓の働きを良くし、胆汁などの精製を助けるメチオニン、タウリンが豊富だからです。また、必須アミノ酸がバランス良く含まれており、ビタミンB12、ビタミンB2も豊富です。
「あかがい」は、貝類で唯一ヘモグロビンを有するため、鉄分を多く含みます。そのほかビタミンAや亜鉛なども豊富です。たんぱく質が豊富な割には脂肪が少なく低カロリーです。
「ほたてがい」の貝柱は高たんぱく質・低脂肪なので、ダイエット中の人にも適した食材です。旨味成分のもとになるグルタミン酸とイノシン酸を豊富に含みます。アミノ酸の一種であるタウリンが多く、血中コレステロールや血圧を低下する作用などが期待できます。貝柱以外の部分には、ミネラルやビタミン類がたくさん含まれているので、全体を食べることをオススメします。

二枚貝の食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

殻の表面につやとぬめりがあり、口をしっかり閉じたものを。

活きの良い「あさり」は、海水中で盛んに水管を伸ばしています。殻の模様がキレイでかたく閉じたものを選びましょう。良い環境で順調に育つと比較的平たくなり、悪条件だと丸みを帯びてふくらみが強くなるといわれています。殻が大きく左右によくふくらんでいるものが、身も大きく美味。剥き身はなるべく粒がそろい、肉厚でつややかな透明感のあるものを選びましょう。

「はまぐり」は、原則として生きているものを。貝殻の表面にぬめりと光沢のあるものを。サラサラとして滑りがなく、色合いがさめて白っぽいものは古いです。

「しじみ」も原則的には生きているものを。貝の表面にツヤとぬめりのあるもの、口をしっかりと閉じ、表面が濃い黒褐色のものが新鮮です。剥き身は粒のそろったものを。

「あかがい」は、活けは開いた口に触れるとすぐ閉じるもの、殻をもって重いもの、打ち合わせてみて鈍くかたそうな音のするものを。剥き身は触ると動くほど活きのいいもの、赤身が鮮やかで身の厚いものを選びましょう。

「ほたてがい」は貝柱が大きく、飴色で透明感があり、こんもりと引き締まったものが新鮮です。殻付きであれば、開いた口にさわると力強く閉じるものを。

お料理・活用方法

滋養豊かな味わいは天然の健康食材。旨味もたっぷりの貝類は味わい方も多彩。

「あさり」の旬は春と秋の二回。年間を通してあまり味は変わりませんが、寒い時期は身がやせています。非常に旨味が強く、苦味や渋味がほとんどないクセのない味わい。熱を通してもかたくなりません。味噌汁や吸い物、酒蒸し、ワイン蒸し、炒め煮などに。剥き身は、ぬたなどの和え物や、かき揚げ、しぐれ煮、クリーム煮などに。有名な「深川めし」は、味付けした剥き身をご飯に炊きこんだものです。

「しじみ」は通年出回りますが、主に流通しているのは「やまとしじみ」で、夏の土用の頃がいちばん旨味を増します。味噌汁が定番ですが、塩味の汁も美味。青森県十三湖付近では塩味の“しじみラーメン”が昔からつくられていたそうです。「しじみ」に多く含まれるオルニチンの効果により、俗に『しじみの味噌汁は二日酔いに効く』といわれ、特にお酒を飲んだ翌日の朝食に味噌汁はオススメです。

「はまぐり」は、身が太る春が旬。水温の下がる冬は成長が止まりますが、栄養分が蓄えられるため旨味は増します。汁は旨味と栄養の宝庫。焼きはまぐりを作る際に汁がこぼれないようにするためには、加熱する前にちょうつがいの外側の黒い突起(靱帯)を包丁で落としておくと、口が開かないようになります。潮汁や蒸し物、鍋物などにも。

「あかがい」の旬は、冬~春。寿司ネタや刺身、酢の物、和え物など生食が一般的です。磯の香りの中の旨味と甘味、貝の風味がしっかりと味わえます。

「ほたてがい」の旬は冬。養殖ものと天然もので大きな味の違いは感じられません。貝柱は甘味が強く、ほど良いやわらかさで、その食感を味わいたいものです。活けは刺身や寿司がオススメ。殻焼き、グラタン、フライ、おでんなど、どんな調理法にも合い、和洋中幅広い料理で味わえます。

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身、寿司ネタ、酢の物、和え物、カルパッチョ
② 焼物 殻焼き、バター焼き、ムニエル
③ 煮物 しぐれ煮、クリーム煮、おでん、佃煮、チャウダー
④ 蒸物 酒蒸し、ワイン蒸し
⑤ 汁物 味噌汁、赤出汁、すまし汁、潮汁、寄せ鍋、海鮮鍋、ブイヤベース
⑥ 干物 干し貝柱
⑦ 油料理 かき揚げ、天ぷら、フライ
⑧ その他の料理 深川めし、炊き込みご飯、雑炊、しじみラーメン(青森)、グラタン、リゾット、パスタ、ピザ、パエリア、焼き飯、ボンゴレなど

ご家庭でも簡単!上手に“砂抜き”をやってみましょう!

「あさり」や「はまぐり」は、海水濃度と同じ3%の食塩水(水1リットルに対して塩大さじ1)にひたひたに浸けて、冷暗所に2時間以上置いておきます。汽水域に生息している「しじみ」の場合は、約1%の食塩水(水1リットルに対して塩小さじ2)に浸けて、冷暗所に置いておきます。

仲間紹介

  • あさり

    殻幅4cm前後。貝殻は楕円形で、布目状の筋があります。模様のあるものとないものがあり、多様。湾内の干潟、砂地などに生息しています。砂に潜り、水管を伸ばして海中の植物プランクトンや浮遊有機質を漉しとって食べています。関東以南での産卵は春と秋の2回。

  • しじみ

    殻長3cm前後。日本産の「しじみ」は、淡水に生息する「ましじみ」、河口の泥地に住む「やまとしじみ」、琵琶湖特産の「せたしじみ」に大別され、もっとも多く獲れるのは「やまとしじみ」。島根県宍道湖や東京の利根川河口などでも漁獲されます。

  • はまぐり

    殻長8cm前後。丸みを帯びた三角形で、殻長付近が一番ふくらみが強いです。帯状の斑文を持つもの、黒一色のものなど、色彩は多様。婚礼やひな祭りなどに食される習慣があります。左右の貝を合わせて当てる「貝合わせ」に使われたのが、「はまぐり」です。

  • あかがい

    貝殻の幅10cmを超えます。ふくらみが非常に強く、貝殻を黒褐色の毛が覆っています。海面すれすれのところに住んでおり、桁網で漁獲されます。色合いも味も宮城県閖上(ゆりあげ)のものが随一といわれ、もっとも高価で、高級寿司店などで食べられています。

  • ほたてがい

    殻長20cm前後。円形で左右に平たい形をしています。青森県や北海道の噴火湾産のものが有名。食用にするのは主に大きな貝柱とヒモ、クリーム色もしくは朱色をした角状の肝(生殖巣)。剥き身のほとんどが冷凍もしくは茹でて売られています。

関連品・加工品紹介

  • 茹貝

    「茹貝」は、生では長期保存できない貝を茹でるという加熱工程により、酵素や微生物の働きを抑止し、生よりも長く保存できるようにしたものです。加熱により生とは違った食感になり、適度な塩味を加えることで、素材の持つ旨味をより引き立たせます。また、一度茹でているため調理に使いやすく、そのままの風味を味わうだけではなく、料理素材として幅広く活用することで、飲食店、ご家庭でも調理の時短に繋がります。※写真は「茹ほたてがい」




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