お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

魚介に含まれる栄養素について

【たんぱく質】

筋肉や血液など、体の主要な部位を構成する「たんぱく質」は、20種類以上のアミノ酸から形成される物質です。その多くは体内でもつくることができますが、8種類のアミノ酸のみ食品から摂取するしかありません。それが必須アミノ酸といわれるものです。必須アミノ酸はどれかが欠けても「たんぱく質」を合成できません。そのため、必須アミノ酸をバランスよく含む「たんぱく質」ほど栄養素として良質といえます。それを示すのがアミノ酸スコアといわれるもので、たまごや肉のたんぱく質は大半が最高値の100。ダイズも80以上で良質なたんぱく源です。
可食部100g中に含まれるたんぱく質の多い食品として、ホンマグロ赤身26.4g、カツオ(春どり)25.8gなどがあります。成人1日あたりの所要量は男性70g、女性55gです。

【脂質(不飽和脂肪酸)】

油脂成分脂肪酸のうち、不飽和結合(二重結合、-CH=CH- )を持つものを「不飽和脂肪酸」と呼びます。この二重結合1個を持つものをオレイン酸、2個以上持つものをポリ不飽和脂肪酸と呼びます。二重結合2個のものをリノール酸、3個持つものはリノレン酸と呼ばれ、必須脂肪酸(体脂質の成分として必要であるが、人体内では合成されないために、必ず食物から摂取しなければならない栄養素)であり、動植物油脂に含まれます。
高度不飽和脂肪酸(二重結合4個以上、4個の場合アラキドン酸)は、主として魚油中に含まれ、エイコサペンタエン酸(EPA、二重結合5個)、ドコサヘキサエン酸(DHA、二重結合6個)などが含まれます。

【ω3系脂肪酸】

多価不飽和脂肪酸のひとつで、ω3(オメガ3)系脂肪酸、n-3脂肪酸、n-3系脂肪酸とも呼ばれます。
脂質を構成する成分である脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。
飽和脂肪酸は化学構造式で炭素原子同士が単結合(一重結合)しているもので、常温では固形のものが多い。バターやラードなどに多く含まれますが、体内で合成が可能とされます。不飽和結合(二重結合)しているものは不飽和脂肪酸と呼ばれ、常温では液体のものが多い。オリーブ油、菜種(キャノーラ)油、紅花(サフラワー)油などの植物性油脂や青魚の油などに多く含まれています。
不飽和脂肪酸はさらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類され、多価不飽和脂肪酸にはω3脂肪酸とω6脂肪酸があります。ω3脂肪酸とω6脂肪酸は体内での合成ができず、食物などから摂取する必要があるため必須脂肪酸と呼ばれます。
ω3脂肪酸にはコレステロール値を下げ、血中の中性脂肪量を低減させる作用があるため、結果として血流を改善し高血圧や心疾患などの生活習慣病の予防や改善に繋がるといわれます。ω3脂肪酸にはドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、αリノレン酸(ALA)などの種類があります。

【DHA】

「ドコサヘキサエン酸」の略で、イワシやサバをはじめ、マグロ、ブリ、サンマなどの水産物など青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸のことです。血液の凝固を防ぎ、血栓を予防する物質で、流れを良くする血液サラサラ作用が期待されます。毛細血管から酸素や栄養素を受け取って成長する髪の毛にとっても、「DHA」を摂ることで健康で丈夫な髪の成長を促進する働きが期待されています。
さらに働きには、脳や神経組織の発育を促し、情報伝達をスムーズにし、記憶力の低下を抑えたり、視神経の働きを支えて目に良いとされています。また、「DHA」はコレステロールを下げる作用など、生活習慣病の予防にも効果が期待されています。

【EPA】

多価不飽和脂肪酸の一種で、「エイコサペンタエン酸」の略称です。人間の体内ではつくることのできない栄養素ですが必須脂肪酸のひとつで、食べ物から摂取する必要があります。
「EPA」には、脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病の原因となる“血栓”の生成を防ぐ効果があります。また、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすとともに、善玉コレステロールを増やし、動脈硬化を防ぐ働きも期待されています。さらに、高度飽和脂肪酸である「EPA」は、常温では固まりにくい性質を持つため、血液の粘度を低下させ、血液をサラサラにする効果を発揮し、動脈硬化予防にも効果的な成分といえます。また、メタボリックシンドロームにも、「EPA」は有用である可能性が考えられています。
さらに、炎症やアレルギーの原因とされる物質の量を減少させる効果があるとされ、花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギー症状の緩和にも有効であると考えられています。
ほかにも、体だけでなく、メンタル面にも働きかける効果が期待されています。情緒を安定させて、うつ病やイライラを緩和させる効果があるとされるほか、アルツハイマーに対する効果も期待されています。
体の健康だけでなく、精神的な安定にも効果をもたらすとされる「EPA」は現在でも研究が進められていて、今後もさまざまな病気への効果が期待されています。

【αリノレン酸】

必須脂肪酸のひとつです。体内でエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸を生成します。荏(え)の油、菜種油などに多く含まれます。ALA(alpha-linolenic acid)と表記されることもあります。

【オレイン酸】

代表的な高級不飽和脂肪酸のひとつです。化学式 C17H33C00H 無色・無臭の油状液体で、多くの油脂中にグリセリドとして存在しています。特にオリーブ油,ツバキ油など に多く含まれます。石鹸製造原料,化粧品,潤滑油などに利用されています。

【必須アミノ酸】

動物が自分の体内では合成できず、食物として摂取する必要があるアミノ酸のことです。動物によって異なり、人間の場合、成人ではロイシン、イソロイシン、バリン、スレオニン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファンの8種で、幼児の場合はこれにヒスチジンが加わります。

【アルギニン】

アミノ酸の一種です。非必須アミノ酸に分類されますが、成長期には摂取が必須とされ、主に肉類、魚の白子(しらこ)、乳製品、種実類、大豆、ごま、牛乳など多く含む食品からの補給が重要とされます。成長ホルモンの分泌を促して筋肉増強作用に力を発揮するほか、免疫機能の向上、血流改善、精神的・肉体的に強化、生殖機能の改善などの作用を持つとされます。

【シスチン】

アミノ酸の一種で、非必須アミノ酸です。牛肉、鶏肉、羊肉、牛乳、小麦粉、サケなどに多く含まれます。イオウと化合した含硫アミノ酸で、たんぱく質として特に皮膚の角質層・毛髪・爪に多量に存在します。傷の治癒の促進やブドウ糖の代謝に関与するほか、抗酸化作用、イオウを分離して毒素と結合させ解毒する作用、生活習慣病・がんの予防などに効果が期待されています。

【コラーゲン】

動物の結合組織にあるたんぱく質で,体内で最も多く存在するタンパク質です。アミノ酸としては、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンを多く含み,リシン、トリプトファンをほとんど含まない栄養価の低いたんぱく質です。水で煮るとゼラチンになります。
「コラーゲン」が不足すると皮膚表面は肌荒れを起こしたり、血管内の細胞が剥がれて出血してしまうこともあります。また「コラーゲン」は皮膚や血管だけでなく、骨、軟骨、歯、歯ぐきを健康に保つために欠かせない物質です。
「コラーゲン」は直接、食物からも摂取できます。魚介類を煮こむととろっとしたゼラチン質の物質が出るものがありますが、これがコラーゲンで、沸騰させるとゼラチン質になるのが特徴です。

【コンドロイチン硫酸】

軟骨・血管壁・腱など結合組織に広く一般的に含まれている硫酸化ムコ多糖類といわれる成分です。体内ではたんぱく質と結合し、コラーゲンとともに細胞間質の主成分を構成しています。引っ張り強さや弾力の原因となる物質です。
その機能で代表的なものは軟骨などでのクッション作用ですが、関節や関節軟骨、関節液、角膜、皮ふなどにあって、組織を柔軟にしたり、水分を保持して潤わせるという作用があります。
保水機能は、加齢とともに減少し、これが皮膚の老化にも繋がっています。皮膚のコンドロムコタンパクが少なくなれば皮膚が乾燥し、しわができたりして、さらに肌がカサカサになってしまいます。「コンドロイチン硫酸」の補給により、アンチエイジングの効果が期待されています。
「コンドロイチン硫酸」の臨床応用として、変形性関節症、腎炎、疼痛性疾患(関節痛、腰痛、神経痛、五十肩など)、疲労回復、血栓抑制作用、角膜保湿作用(ドライアイ)、音響外傷性難聴などの改善に期待されています。

【グルコサミン】

アミノ糖の一種で、ヘパリンやヒアルロン酸などのグリコサミノグリカンに構成成分として含まれます。グリコサミノグリカンは関節や皮膚などの結合組織を柔軟に保持し、保湿の働きも持ちます。
自然界ではエビやカニをはじめ甲殻類の甲らなどのキチンの主要成分として多量に存在しています。また貝の殻や動物の骨、一部の細菌の細胞壁などにも存在しています。
体内でのグリコサミノグリカンの合成は加齢に伴って徐々に減少し、結果として各所の関節痛や皮膚の老化などさまざまな加齢現象をもたらします。コンドロイチンが関節部分の軟骨に弾力性を持たせ、骨と骨の摩擦を防ぐ役割を持つのに対し、関節軟骨に含まれるグリコサミノグリカンの構成成分であるグルコサミンは、軟骨そのものを修復・再生する働きを持ち、変形性関節症などによる関節痛などに有効とされています。
近年の研究では、変形性関節症への効果だけではなく、関節炎や関節リウマチに対する抗炎症効果、血小板凝集を抑制することによる血栓予防効果など、細胞機能調節の役割も期待されています。

【エラスチン】

「エラスチン」の名は、英語の「elastic:弾力・伸縮性のある、しなやかな」が語源で、日本語では弾性線維と呼ばれます。
「エラスチン」は体内では主に、コラーゲン同士を結びつけて網目状に構成する働きをしています。構成されたものは、ゴムのように伸縮する性質があり、肌の弾力や柔軟性は「エラスチン」があるからこそといえます。表皮の内側にあり、肌の本体ともいわれる“真皮”の成分であることは知られていますが、ほかにも靭帯や血管、肺など伸縮性が必要な組織には欠かせない存在です。それぞれの組織内のエラスチンの含有率は、靭帯で78〜80%程度、動脈で約50%、肺で約20%、真皮で2〜5%程度とされています。

【スクワレン】

サメの肝油に多量に含まれる成分です。化粧品や医薬品に使われています。スクアランとも呼ばれます。
人間の皮脂の中にはもともと5~10%の「スクワレン」が含まれていて、これが15~18歳を過ぎると体内から減少していきます。「スクワレン」が減少すると細胞に十分酸素を供給できなくなり細胞の老化が進みます。老化を食い止めみずみずしい素肌をいつまでも保つ効果が期待されます。

【アスタキサンチン】

カロテノイドの一種で、サケ、イクラ、エビ、カニなどの魚介類に豊富に含まれる赤色色素のことです。強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素を抑制して悪玉コレステロールが血管に付着するのを抑制・除去する役割を持つほか、眼精疲労予防、免疫力強化、美肌効果、筋肉疲労軽減作用、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などの生活習慣病予防・改善などの特徴を持つとされます。カロテノイドの中でも非常に強い抗酸化力を持ち、ビタミンEの約550~1000倍にも相当する物質であることから、「自然界で最強の抗酸化物質」とも呼ばれます。

【アルギン酸】

藻類の細胞間にある粘液多糖類のことです。「アルギン酸」はカルシウムやマグネシウムなどの塩の形で褐藻(コンブ、ワカメなど)そのほか藻類に細胞壁粘質多糖として存在しています。遊離のアルギン酸は水に不溶で、アルカリに可溶。褐色藻の細胞壁のカルシウムやマグネシウム塩を希アルカリで抽出して調製する。
「アルギン酸」のナトリウム塩、カリウム塩、プロピレングリコールエステルは水溶性でアルギンと呼ばれます。これらは水に溶けて粘稠なコロイド溶液になるので多方面に利用され、ナトリウム塩は食品添加物としてアイスクリームやドレッシングの安定剤、ソフトドリンクの乳化剤、ジャムやマヨネーズの増粘剤などに、また医薬品として止血剤、軟膏などに、そのほか繊維加工剤、水性塗料にも使われます。

【イワシペプチド】

「イワシペプチド」は、イワシのたんぱく質を酵素で分解した健康成分です。
アミノ酸のバリンとチロシンが結合した、バリルチロシンと呼ばれる構造を持っていることが特徴です。バリルチロシンには、血圧を降下させる働きがあるといわれています。
イワシペプチドはイワシのたんぱく質を分解してつくられるペプチドで、たんぱく質とアミノ酸の中間の性質を持っています。イワシペプチドをはじめとするペプチドは、アミノ酸に比べ、一般的に身体に吸収されやすいといわれています。また、ペプチドはアミノ酸よりもサイズが大きいため、血液中をめぐる時間が長いといわれ、効果の持続性が期待されています。
ペプチドは、たんぱく質を構成するアミノ酸が2個から数十個つながって構成されている成分です。ペプチドはもととなるたんぱく質や食品の種類によって働きが異なり、由来するものにちなんだ名前がつけられています。イワシペプチドをはじめとする魚由来のものや、ミルクペプチド、ホエイペプチドといった牛乳由来のもの、大豆ペプチドといった植物由来のものも存在します。また、各ペプチドに含まれているアミノ酸の種類によって、働きが異なります。

【フコイダン】

「フコイダン」とは、ワカメやコンブ、メカブなどの海藻類のヌメリ成分に多く含まれる天然成分で粘質多糖類の一種で、水溶性の食物繊維です。保水性をもち、健康食品にも多く利用されています。汚れや細菌、ウイルスから守ってくれる成分で、さまざまな研究が進められる中、人間の防衛機能を回復して免疫力を正常化させるほか、血液凝固抑制作用をはじめ抗腫瘍、血液上昇抑制、中性脂肪抑制、抗アレルギー、肝機能向上作用など、現代人の健康に欠かせない機能が学術的に明らかにされており、本来、人間に備わっている自然治癒力を正常化する効能が報告されています。

【カリウム】

「カリウム」はナトリウムとともに、細胞内の浸透圧を一定に保って高血圧を防ぐ働きなどがあり、生命維持に欠かせない栄養素です。多くの食品に含まれているので、普通の食事を摂っていれば不足する心配のない栄養素ですが、汗とともに奪われてしまうため、夏場はカリウムが失われやすく、カリウムが不足すると夏負けの原因になってしまいます。
「カリウム」はむくみにも関係しています。細胞外の体液のナトリウム濃度が高くなると、余分な水分を吸収してナトリウム濃度を下げるように働いてしまいます。余分な水分が細胞外に溜まってしまうことで、むくみが生じてしまうのです。「カリウム」には余分なナトリウムを体外に排出する働きがあるので、ナトリウム濃度が下がると、余分な水分も排出されて、むくみが解消されるのです。
魚介では、タイ、アユをはじめ煮干し、鰹節などに多く含まれます。

【カルシウム】

「カルシウム」は骨や歯をつくり、骨格を形成する人間にとって欠かせない栄養素のひとつです。ですが、日本人が最も不足しやすい栄養素でもあります。
平均摂取量は、推奨量よりもずっと少なく、30~40代男性のカルシウム推奨量が650mgなのに対し、平均摂取量は約460mgとなっています。女性も30~40代のカルシウム推奨量650mgに対し平均摂取量は約470mgとなっています。
99%が骨や歯に含まれている「カルシウム」ですが、残りの1%は筋肉の収縮・神経伝達・血液の凝固・ホルモン分泌などに関与しています。また、精神状態を安定させる効果もあります。
「カルシウム」はほかの栄養素と組み合わせて摂取することにより、吸収率を高めることができます。ビタミンDやクエン酸、フラクトオリゴ糖は「カルシウム」の吸収を高めてくれる栄養素です。また、反対に吸収を阻害する栄養素もあります。食品添加物に含まれるリンは、「カルシウム」の吸収率を低下させます。
食品添加物の含まれているインスタント食品やレトルト食品などの取りすぎには注意が必要です。

【リン】

「リン」は加工食品などの食品添加物にも含まれているので、摂取する機会が多く、過剰摂取が心配なミネラルのひとつです。
「リン」の約80%は、カルシウムと結合してリン酸カルシウムになり、歯や骨をつくっています。残りは神経や脳、筋肉などに存在し、エネルギー代謝に関わっています。また、細胞の成長や疲労回復、血液中のPHバランスを保つ働きなどがあります。

【銅】

「銅」は成長に欠かせない無機質であり、血液を作る働きなどに関わってします。生まれたばかりの赤ちゃんは発育・発達が盛んなので、体重あたりの銅の含有量は、大人の2倍以上とされています。
「銅」は、骨・筋肉・肝臓・血液などに存在し、主に鉄が赤血球の成分であるヘモグロビンをつくる働きを助けています。さまざまな酵素に関与するため、多くの働きに関わる栄養素です。赤血球の中のヘモグロビンは、鉄分を主成分とします。「銅」には、ヘモグロビンをつくるために必要な鉄分の吸収を高める働きがあります。「銅」が不足していると鉄分をうまく吸収できないので、ヘモグロビンをつくることができません。ですから「銅」の不足も、貧血を引き起こしてしまうのです。「銅」の不足は、貧血を引き起こしやすくなるだけではなく、心臓障害や動脈硬化、骨粗しょう症、抜け毛・白髪などの髪の毛に関する異常などが生じます。さらに、「銅」には老化や動脈硬化などの原因となる過酸化脂質がつくられるのを抑制する働きがあります。
また、子供の場合には発育に障害が起こる場合もあります。

【鉄分】

「鉄分」は貧血を予防できるとして、広く知られているミネラルです。「鉄分」の不足による貧血は成人女性の5人に1人といわれ、近年は成長期の中学・高校生の女子にも貧血が増えているようです。食生活の変化によって、日本人の鉄分不足が進み、慢性的な鉄分不足の人も増えています。
「鉄分」は血液の中の赤血球を生産するときに必要となる栄養素であり、体中に酸素を運ぶヘモグロビンの構成成分です。貧血は、ヘモグロビンによる酸素の運搬がうまくおこなわれずに、体が酸素不足になる状態です。「鉄分」の不足は貧血の原因となってしまいます。
「鉄分」にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、吸収率が大きく異なります。肉や魚から摂取できる動物性の「鉄分」がヘム鉄であり、植物性の非ヘム鉄よりも吸収率が5倍ほど高いといわれます。ただし、吸収率の高いヘム鉄ばかり摂取すれば良いのではなく、ヘム鉄・非ヘム鉄をバランス良く摂取する必要があります。

【亜鉛】

「亜鉛」は精神安定、免疫力向上、記憶力向上、デトックス効果、生殖能力の向上、肌のターンオーバー活性化、ダイエット効果、増毛効果など、積極的に摂取したいミネラルです。「亜鉛」は100種類以上の酵素に働きかけて酵素を正常に働かせるため、さまざまな効果があります。
私たちは、食物などから有害なミネラルや化学物質を摂取してしまうことがありますが、「亜鉛」は、この有害物質を排出する機能を向上させる効果が期待されています。さらに、ウイルスや細菌の感染を防ぐナチュラルキラー細胞を活性化する働きがあり、免疫力を向上させます。風邪や生活習慣病を予防する効果が期待できます。
さらに、「亜鉛」には脳内の情報伝達物質を調整する重要な役割があり、記憶した情報を引き出したり、整理したりする記憶の働きに大きく関わっています。記憶力の向上効果のある「亜鉛」は、痴呆の予防にもつながるとして、高齢者にも必要性の高いミネラルとされています。
また、「亜鉛」は女性ホルモンのバランスを整え、生理不順や生理痛を解消する効果もあります。男性ホルモンを活発にして、活発に運動する精子をつくる効果もあります。生殖機能・性機能を高める効果のある、男性にも女性にも不可欠な成分なのです。
そのほかの働きとして、爪や髪の毛を美しく保つ効果も期待されます。髪の毛や爪をつくる際の、たんぱく質合成に「亜鉛」が必要なためです。また、新しい細胞を生み出すときに必要であり、肌のターンオーバーにも欠かせない栄養素です。「亜鉛」は、コラーゲン生成にも関わり、美肌のミネラルともいえます。シミやしわ、たるみが気になりだしたら、「亜鉛」の摂取がおすすめです。
「亜鉛」が不足すると味覚障害に繋がります。これは舌で味を感じるミライ(味蕾)に「亜鉛」が存在しているためで、不足すると細胞が正常に機能せず、味がわからなくなってしまうのです。

【マンガン】

「マンガン」には、酵素の精製や酵素の働きを助ける役割があり、さまざまな効果が期待されています。骨・歯の形成促進、脂質・たんぱく質・糖質代謝に関わる酵素を活性化、抗酸化酵素の成分で、活性酸素を分解する、性ホルモンが円滑に働くようにする、エネルギーづくりを助け疲労を防ぐ…などです。さらに、肌のターンオーバーや育毛にも関係し、美容にも大きく影響しています。
また、「マンガン」は愛情ミネラルとも呼ばれています。愛情ミネラルと呼ばれている理由に、「マンガン」が不足すると赤ちゃんに対しての愛情が欠乏してしまうということがあります。ウサギを使った実験では、「マンガン」が不足したウサギは、自分の赤ちゃんを育てなくなってしまいます。「マンガン」が、愛情をコントロールする神経に大きく関与しているのです。
「マンガン」は心にも体にも影響を与える大切なミネラルなのです。

【マグネシウム】

「マグネシウム」はカルシウムとともに、骨や歯をつくるミネラルです。抗ストレス作用もあり、ストレス社会といわれている現代では不可欠な成分といえます。ですが、現代の食生活では充分に摂取しにくいミネラルであり、積極的な摂取を心がけたいものです。
ほかに期待される効果として、血管が正常に機能するように働きます。血管を拡張することによって血圧を下げたり、血管が詰まるのを防いだりする働きもあります。そのため、高血圧や動脈硬化、偏頭痛が予防できると期待されます。
さらに、「マグネシウム」は筋肉にも存在し、筋肉が正常に収縮するように働いています。心臓の筋肉が正常に収縮することで心筋梗塞や動脈硬化などを予防することができます。筋肉が正常に収縮しなければ、痙攣を起こしてしまいます。足がつる・こむらがえりはマグネシウム不足が原因の場合も考えられます。

【ヨウ素】

「ヨウ素」は、体内ではほとんどが甲状腺内に存在しています。甲状腺ホルモンの成分であり、健康維持に不可欠なミネラルですが、日本人の食生活では摂取量が過剰になりがちですので摂取には気をつけたいものです。
「ヨウ素」は甲状腺ホルモンによる新陳代謝の促進にも関与していて、皮膚・爪・髪の毛などの新陳代謝が活発になり、新しい細胞をつくり出すことで、見た目の美しさを維持できます。
また、甲状腺ホルモンは、新陳代謝を活発にして脂肪の燃焼を促進します。蓄積された皮下脂肪をエネルギーに変えることにも関与し、ダイエット効果も期待できます。甲状腺ホルモンには血管を柔軟にして老化を防ぐ効果があります。そのため血行が良くなり、動脈硬化を防ぐことが期待できます。

【ビタミンA・カロテン】

「β-カロテン」は体内で必要に応じて「ビタミンA」に変換されます。植物性食材に多く含まれていて、抗酸化作用などがあります。抗酸化作用には、細胞などの代わりに酸化されて、老化やガンの原因とされる活性酸素による細胞の酸化や、生活習慣病(動脈硬化や心筋梗塞等)の原因となる活性酸素による悪玉コレステロール(LDL)を酸化させて血管壁に沈着させるのを抑制して、活性酸素による害を減らすなどの働きが期待されます。
「ビタミンA」は動物性食品から摂られ、肌(皮膚)・粘膜(口,喉,鼻,胃,腸等)や目の健康維持(花粉症予防なども)や成長の促進などの働きがあります。不足すると肌・粘膜や眼が乾燥しやすくなったり(乾燥肌やドライアイ)、夜盲症や視力低下(失明)、免疫力が下がり口内炎や風邪などにかかりやすくなります。体内に残留しやすい(小腸で吸収され肝臓に貯蔵される)脂溶性のビタミンです。

【ビタミンB1】

「ビタミンB1」は、炭水化物(糖質)をエネルギーに変える時になくてはならない栄養素です。日本人は米が主食で糖質を多く摂ることから、「ビタミンB1」の消費量が多くなります。不足するとさまざまな不調があらわれるので、普段から意識して補うべき栄養素です。
また、「ビタミンB1」は、神経系が集まる脳に栄養をおくり、神経・筋肉を正常に機能するサポートをします。
不足が続いた場合、糖質を効率的にエネルギーに変えることができないため、疲労感や倦怠感・食欲不振を招きます。また、糖質は脳の唯一のエネルギー源ですが、「ビタミンB1」が不足すると脳に充分なエネルギーを供給できなくなります。
そのほかにも、ひどくなると手足のしびれやむくみ・動悸・食欲不振といった症状があらわれます。また、「ビタミンB1」不足の代表的な病気である脚気や中枢神経に異常がおこるウェルニッケ脳症などを発症する恐れがあります。

【ビタミンB2】

「ビタミンB2」は“発育のビタミン”ともいわれ、成長を促進し、皮膚や髪、爪などの細胞の再生にかかわります。また、脂質をエネルギーに替えるには「ビタミンB2」の働きが必要です。特にダイエット中にはしっかり摂りたい栄養素です。
さらに、細胞の再生・粘膜の保護作用により、目の充血や疲れ目、涙目などの改善に期待されます。
また、動脈硬化などの血行障害を起こす過酸化脂質を分解する働きが期待されます。
不足が続いた場合、皮膚や粘膜に炎症を起こしやすくなり、口内炎や舌炎、また肌荒れ、髪のトラブルがあらわれます。目の充血も、不足しているサインです。さらに子供の場合、不足すると成長障害が起こりますので、不足には特に注意が必要です。

【ビタミンB12】

「ビタミンB12」の必要量はごく微量ですが栄養素の代謝をサポートする重要なビタミンです。特に赤血球の生成を助け、貧血の予防や改善に役立つと期待されます。さらに、たんぱく質の合成をサポートし、神経系の機能を維持するとされ、睡眠などの生体リズムを整える働きにも効果が期待されます。
不足すると、頭痛・めまい・吐き気・動悸・息切れなどが起こります。また悪化すると悪性貧血を引き起こす恐れもあります。ですが「ビタミンB12」はほとんどの魚介類・肉類には含まれているので、植物性食品しか食べないという極端な食生活をしない限り欠乏する心配はありません。

【葉酸】

「葉酸」はその名の通り野菜に多く含まれているビタミンです。特に妊婦さんには欠かせないビタミンで、妊娠前の約2倍量が必要だといわれます。新しい赤血球をつくり出すために必要なことから「造血のビタミン」ともいわれています。
不足が続いた場合、皮膚炎や肌荒れを引き起こします。成長期の子供では悪性貧血、妊婦では胎児の神経管欠損を招くことがあります。

【ビタミンC】

機能は幅広く、コラーゲン生成、免疫力向上、抗ストレス、抗酸化作用などさまざまな働きがあります。特に「ビタミンC」は、ストレスを感じると分泌されるホルモンの生成に必要なため、現代人には欠かせない栄養素ともいえます。
「ビタミンC」には、ビタミンA・ビタミンEと同様に活性酸素を除去する抗酸化作用があります。さらに、ウイルスに対抗する白血球の働きを助け、自らもウイルスと戦うなど、攻守で私たちの体を守る役割を持ちます。免疫力が高まれば、風邪などをひきにくくなり回復も早まります。
また、ストレスを感じると分泌されるホルモン(アドレナリン・ノルアドレナリン)の合成に必要で、ストレスを感じるときには「ビタミンC」の消耗が激しく、積極的な補給が必要となります。
「ビタミンC」が「美肌のビタミン」と呼ばれるのは、コラーゲンがたんぱく質から合成されるときに必要なためです。美しいお肌づくりには欠かせない栄養素です。
「ビタミンC」が不足すると疲労感を感じることが多くなったり、「壊血病」といって、血管壁がもろくなり出血をきたす病気を引き起こすことに繋がります。これは不足によってコラーゲンの生成が阻害されるためで、ほかにも肌荒れ、関節の痛みなどに影響があるといわれます。

【ビタミンD】

「ビタミンD」は骨強化に関わる栄養素として知られていますが、最近の研究では、免疫力アップ、インフルエンザの予防、生活習慣病の予防などの効果にも期待される成分です。
「ビタミンD」には青魚など動物性食品に含まれるビタミンD3がありますが、日光にあたることによって体内でも合成されます。冬場に日照時間が減ると、体内の「ビタミンD」の量が減少し、免疫力が低下してしまいます。「ビタミンD」は細胞内で抗菌物質を分泌して免疫力を高める働きがあるためです。ですから「ビタミンD」を十分にとり入れておくことで、冬場に流行しやすい風邪やインフルエンザの予防に繋がります。また、昨今の研究では、「ビタミンD」は遺伝子を制御していることがわかってきており、細胞分化や増殖の調整をしていると考えられています。「ビタミンD」が正常細胞の分裂をコントロールし、ガン細胞が異常に増殖しないよう抑制する働きに期待されています。特に、大腸がんや乳がんの予防にも働くともいわれています。
さらに、「ビタミンD」は、情緒の安定や睡眠に関わるホルモンであるセロトニンの合成に関与すると考えられ、うつ病の予防にも期待される成分です。
「ビタミンD」は、脂溶性ビタミンのため、調理中の損失が少なく加熱調理に向いているといえます。主に魚介類、きのこ類などに含まれていて、油と一緒に摂ることで吸収量がアップします。ごまやピーナッツなどの種子類、乳製品と合わせてとり入れると効果的です。

【ビタミンE】

「ビタミンE」は強い抗酸化パワーを持ち、細胞をサビさせる活性酸素を除去する働きがあります。その強い抗酸化作用により、老化防止(アンチエイジング)が期待できます。さらに、抗酸化作用で血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑制し、血栓をできにくくしする血液サラサラ効果が期待されますまた、ホルモンの生成や分泌にかかわり、女性ホルモンの代謝をサポートするとされ、不妊予防・更年期障害の症状緩和に役立つと期待される成分です。
「ビタミンE」が不足すると、血行障害により、肩こり・冷え性になりやすくなったり、ホルモン分泌障害が起こることがあります。

【ビタミンK】

「ビタミンK」は血液の凝固と骨の健康に欠かせないビタミンです。緑黄色野菜や発酵食品・動物性食品などに多く含まれ、骨や歯の健康維持のため、骨粗鬆症を予防したい方、授乳中の方には意識してとり入れていただきたい栄養素です。
不足すると、内出血・鼻血・血尿・月経過多など、血液の凝固に時間がかかり出血症状が生じてしまいます。さらに、慢性的な不足では、カルシウム流出が増えて骨がもろくなり、骨折や骨粗鬆症の原因にもなります。また、新生児は腸内細菌が少ないため、ビタミンKの合成量が少ないので、授乳中の方はしっかりと摂ることが必要です。

【食物繊維】

「食物繊維」は健康維持やダイエットに大切な栄養素ですが、現代では摂取量が減少しています。1日の食物繊維目標量は、成人男性20g以上、成人女性18g以上とされますが、実際の摂取量(平成26年国民健康栄養調査)は男女平均で14.8gと目標値よりも下回っています。
「食物繊維」には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、不溶性食物繊維ばかりに偏ると、便が硬くなり便通改善に繋がらないこともあります。「食物繊維」は不溶性:水溶性=2:1のバランスで摂取することが効果的とされます。
特に、海藻や乾物には水溶性・不溶性両方の「食物繊維」が豊富に含まれ、ミネラルも多く含んでいますので、腸の働きを促し、便通改善にも期待できます。

【キトサン】

不溶性食物繊維のひとつです。カニやエビの甲殻、イカの骨格などから抽出されます。キトサンには、血中コレステロールを低下させる作用があり、健康食品として利用されるほか、手術用縫合糸や人工皮膚に最適な素材とされ、化粧品をはじめさまざまに活用されています。




本サイトの内容は、産地・加工工場・市場関係者への取材をはじめ、多くの文献をひもとき、大阪や関西を中心とした流通、食文化をベースに構成しています。内容の不備や間違いなどございましたら、下記までご連絡をお願いいたします。関西の魚食文化を大切にし、魚食普及にお役立ていただけることを目的としております。
本サイトはリンクフリーです。リンクに関しては事前承諾・事後承諾、いずれも必要ございません。なお、写真の引用はご遠慮ください。
・お問合せ連絡先:osakana-zukan@suinaka.info