お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

鮭

さけ

分 類:サケ目サケ科サケ属
生息域:北太平洋。北アメリカのカリフォルニアからベーリング海、オホーツク海を経て朝鮮半島南部

学 名:Oncorhynchus keta(Weibaum) 英 名:Chum salmon,Dog salmon,Keta Salmon

日本人が最もよく食べる魚。輸入も盛んで、様々な種類が食用とされています。

「さけ」は、古来より食用魚として重要な魚でした。古くは高級なものでしたが、近年は輸入や稚魚放流の成果によって安定した流通量が得られるようになりました。日本で獲れるサケ科の魚は「さけ」、「さくらます」、「からふとます」の3種類で、それ以外のものは全て輸入のものになります。輸入先は、アラスカ、カナダなど北米、北欧、南米、オセアニアなど、世界中から輸入されています。生鮮魚介類として流通する「さけ(=しろさけ)」は、漁獲時期や成熟度によって呼び名が変わります。遡上する秋に獲れることから「あきあじ」、「あきさけ」と呼ぶものや、初夏に水揚げされるものを「ときしらず(時不知)」と呼び、さらに成熟前の状態で漁獲されたものは「けいじ(鮭児)」と呼ばれます。特に「ときしらず」は産卵期以外の時期に獲れる季節外れの「さけ」の呼称で、産卵のために疲弊していないので旬のものより美味いともいわれ高値で取引される傾向にあります。

基本、国産の「さけ」は生食は厳禁で、加熱するか、ルイベ(-20℃以下で冷凍保存した後に解凍)のように一旦冷凍することで、食することができます。これは、アニサキスなどの寄生虫の存在のためで、加熱かルイベにすれば心配ありませんが、調理する際には注意しましょう。
現在、生食に利用されているのは輸入物などの養殖されたもので、ノルウェー産などの完全養殖物の「たいせいようさけ」が使用され、日本へ輸出する際に冷凍し、解凍されます。
実は、「さけ」と「ます」には生物的に明確な区分がなく、外国では「サーモン」と「トラウト」と呼び分け、海へ下って海洋生活するものと河川などで一生を過ごすものとして区別されています。日本の食品衛生法では、さく河性(さくかせい、海に下り川に戻るもの)が「さけ」、陸封性(りくふうせい、海に下らない)のものを「ます」として表示義務を設けています。輸入物を含め日本国内で流通しているものは「しろざけ」、「ぎんざけ(=チリで養殖さかん)」、「べにざけ」、「ますのすけ(=キングサーモン)」、「たいせいようさけ」、「サーモントラウト」、「さくらます」、「からふとます」などがあります。

国内での塩蔵魚介類の加工品では「塩さけ」「塩ます」の生産量があわせて最も多くなっています。主に北海道や東北地方で生産されています。「塩さけ」の有名なもので「新巻き鮭」がありますがこれは、新巻き塩蔵法と呼ばれる製法で加工した「塩さけ」のことです。昔から日本の生活習慣にも馴染み深く、東日本では「さけ」が贈答用に用いられます。関西では「本ちゃん紅鮭」が人気です。“本ちゃん”とは、同じ水域で獲れるロシア産のものと区別するための呼称で、日本の漁船が千島列島沖で漁獲した紅鮭のことを指します。身の締まりが良く、脂のりも抜群で、漁獲後すぐに船上で塩蔵処理されるため、新鮮さが味わえます。

「さけ」は人気が高いだけにさまざまな料理にも活用され、集団給食で登場頻度が高い魚でもあり、日本での消費は世界の漁獲量の多くを占めるといわれています。また、馴染み深さを表すように郷土料理も多く、“ちゃんちゃん焼き”、“石狩鍋”、“氷頭なます”、“あど汁”など北海道や東北地方に数多く見られます。

 

「さけ」の魚卵「すじこ」は漁期の早い時期に漁獲されたもので、「いくら」はある程度成熟した「すじこ」をバラしたものです。「すじこ」は塩漬け、「いくら」は塩漬け、しょう油漬けしたものが一般的に流通しています。

おさかなセールスポイント

  1. ●和食・洋食・中華などお料理万能なお魚です!
  2. ●お子様にも人気の高いお魚です!
  3. ●DHA・EPAが豊富ですから、お子様のお食事にぜひ!

出回り時期

国内に流通する「さけ」は、輸入の養殖ものが多くを占め、一般的には通年出回っています。国産の「さけ」は、故郷の川で産卵するために日本海沿岸に近づいてくる9月末から11月にかけてが漁期となります。海から川に上る直前に沖で獲れたものが脂がのって一番美味しく、川に上がり産卵直前になると味はぐんと落ちてしまいます。
「からふとます」は「さけ」と同じ頃に獲れるので出回り時期は同じですが、「さくらます」はその名の通り、桜の時期に獲れる非常に希少な魚で、高値で取引されています。
「生すじこ」、「生いくら」は、「さけ」と同じ頃に多く出回るようになります。

さけの出回り時期

※この表は大阪市中央卸売市場本場での(平成27年)月別品名別産地別取扱高表をもとに作成しています。各都道府県全体の出荷量ではありません。魚介類の場合、野菜等のように出回り時期が安定していないことが多いのでご注意ください。地域や地方によっては、これと異なる場合があります。また、豊漁、不漁による影響もありますのであらかじめご理解ください。取扱量に応じて色分けしています。一年でもっとも取扱量の多かった月を基準(赤色)として毎月の取扱量を比較し、各月の取扱量をその割合に応じて濃淡で示しています。産地の表記は取扱量の多い上位3県を表記しています。参考:大阪市中央卸売市場(平成27年1月~12月 本場:月別品名別産地別取扱高表)

栄養&機能性

悪玉コレステロールを減らして動脈硬化などを予防するEPAや、中性脂肪を減らし、脳の健康に役立つDHAを多く含みます。
良質なたんぱく質が豊富で、たんぱく質の吸収・消化を助けるビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンD、ビタミンEなども多く含みます。また、活性酸素の害を防ぐ効力が高いといわれるアスタキサンチンも含んでいます。

さけの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

皮が銀色で身に厚みと弾力のあるものを。切り身は断面の赤色が鮮やかで透明感あるものを。

丸まま一尾を選ぶ際には皮が銀色でウロコがはげていないもの、腹に厚みのあるものが新鮮です。一般に、メスよりオスのほうが、身が厚く、味も良いとされます。

 

切り身ではオス・メスの区別がつきません。切り身を選ぶ際は、皮がキレイな銀色に輝き、身が締まって、厚みと弾力があるものを。身の脂が白い筋状に入っていて、深みのある赤かピンク色の鮮やかなもので透明感があるものを選びましょう。身の赤い色は、アスタキサンチンという色素によるもので、光や酸素に当たると白っぽくなるので、身が白っぽく変わっているのは、時間がたっている証拠です。パックに入っているものを選ぶときには、ドリップが出ていないかも確認してください。生鮭切り身の冷蔵庫保存は、2日くらいです。


また、「さけ」は、部位によっても味が違います。脂がのっているのはお腹の辺りで、切り身は“くびれた形状”をしています。さっぱりした味がお好みの方は、脂が少ない尻尾側を選ぶと良いでしょう。

「新巻き鮭」は薄塩が多いので、早めに切り身にして冷凍保存しましょう。えらが鮮紅色で、歯のようにキレイに並び、くずれていないものを選びましょう。

 

お料理・活用方法

様々なお料理に活用でき、郷土料理も多い。価格もお手頃で人気の魚です。

「さけ(しろさけ)」などは脂が少なくさっぱりしていますが、かすかに川魚を思わせる風味があり、独特の旨味や甘味も強いため、塩焼きやソテーがぴったり合います。また生食はオススメできませんが、「ルイベ」といわれる食べ方は「さけ」独特の風味を味わうことができオススメです。もともとはアイヌ料理の一種でしたが、現在では、北海道の郷土料理とされています。
「さけ」、「ます」を一度冷凍し、解凍しないままその身を刺身のように薄く切りわさびしょう油などで食べます。これは、冷凍したときに水分が抜ける過程で余分な脂も落ち、「さけ」独特の脂と匂いを感じにくくなり、その分、「さけ」の風味が増すというものです。
脂が少ない分、たっぷりのバターと甘味を加えた味噌を使って季節野菜と一緒に焼きながら食べる“ちゃんちゃん焼き”も北海道の郷土料理といえます。ホットプレートを使えばご家庭でも簡単につくることができます。また、ムニエルやフライにしても美味しく召し上がれます。

「たいせいようさけ」や「サーモントラウト」のように、脂がしっかりとのり、身色が美しいものは刺身にして絶品です。身がやわらかいのも特徴で、蒸し上げてもかたくならず、ムニエルやフライにしても美味しく、スモークサーモンとしても非常に美味。また、ハーブ類との相性も良いので、刺身だけでなくさまざまな洋食の調理法にも向いています。加熱しても美味しいですが、汁物などでは脂で濁るのでオススメできません。

「塩さけ」、「塩ます」は、塩焼きやソテー、ムニエル、油料理や汁物などにしても美味しく召し上がれ、塩抜きなどの下ごしらえしだいでどんな調理方法にも合い、毎日の食卓やメニューづくりに役立つ食材です。

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身、寿司ネタ、ルイベ、マリネ、カルパッチョ、サラダなど
② 焼物 塩焼き、西京焼き、ムニエル、ソテー、カマ焼き、ちゃんちゃん焼き(北海道)
③ 汁物 潮汁、味噌汁、粕汁、石狩鍋(北海道)、あど汁(北海道)、三平汁
④ 油料理 フライ
⑤ その他の料理 笹寿司(新潟)、氷頭なます(新潟)、はらこめし(宮城)、ますのすし(富山)
⑥ 加工品 スモークサーモン、鮭冬葉(北海道など)、鮭節(北海道)、塩引き鮭、塩さけ、塩ます

日本は鮭天国!好みにあった「さけ」を上手に選んで、美味しく調理!

日本には多種多様な「さけ」、「ます」が流通しています。それぞれに特徴があり、味わいや調理方法は様々。「“切り身”しか見たことないわ」といわず、パックや包装に表示されている表記を見ながらお好みの「さけ」、「ます」を見つけて、好みの調理方法をぜひ見つけてください!以下には、日本で流通している「さけ」、「ます」の主な種類と最適な調理方法例などを掲載していますので参考にしてください。
①しろさけ(あきあじ、あきさけ)…塩焼き、ソテー、ルイベ、三平汁、石狩鍋、ちゃんちゃん焼き、ムニエル、フライなど
②ときしらず…塩焼き、刺身、ムニエル、粕汁など
③けいじ…刺身、寿司、ルイベ、塩焼きなど
④からふとます…ルイベ、塩焼き、フライ、ムニエル、マリネ、ちゃんちゃん焼き、三平汁、スモークサーモンなど
⑤さくらます…ルイベ、マリネ、塩焼き、幽庵焼き、西京焼き、潮汁、味噌汁、ムニエル、フライ、ますのすしなど
⑥べにざけ…塩焼き、ムニエル、フライ、スモークサーモンなど
⑦ぎんざけ…刺身、ルイベ、塩焼き、おにぎりの具、ソテー、三平汁、石狩鍋、ちゃんちゃん焼き、ムニエル、フライなど
⑧ますのすけ(キングサーモン)…塩焼き、ソテー、ルイベ、三平汁、石狩鍋、ちゃんちゃん焼き、ムニエル、フライなど
⑨たいせいようさけ…刺身、寿司、マリネ、カルパッチョ、ムニエル、フライ、スモークサーモンなど
⑩サーモントラウト…刺身、寿司、ますのすし、塩焼き、ムニエル、フライ、味噌漬け、粕漬け、スモークサーモンなど

関連品・加工品紹介

  • すじこ

    「さけ」の漁期は卵を抱いて母川に戻ってくる時期です。その漁期に差があり、早獲りで卵殻がまだやわらかい時期の卵巣を丸ごと塩漬けにするのが「すじこ」、ある程度成熟して卵殻がかたくなりはじめた「すじこ」をバラしたものが「いくら」です。一般的に販売されている「すじこ」は塩漬けで、ただ単に鮭の身から取り出しただけの「生すじこ」と区別しています。

    「すじこ・いくら」のページを参照する

  • いくら

    「いくら」とは、ロシア語で「ikra=魚卵、小さくて粒々したもの」を意味しています。その昔、日本では「すじこ」と「いくら」の区別がありませんでしたが、バラしたものをロシア人が見て「ikra(イクラー)」と呼んだことから、今では「すじこ」と区別して「いくら」と呼ばれるようになったといわれています。一般的に販売されている「いくら」は塩漬けやしょう油漬けされたものです。

    「すじこ・いくら」のページを参照する

  • ます

    「さけ」と「ます」には生物的に明確な区分がなく、外国では「サーモン」と「トラウト」と呼び分け、海へ下って海洋生活するものと河川などで一生を過ごすもの…として区別されています。日本の食品衛生法では、さく河性(さくかせい、海に下り川に戻るもの)が「さけ」、陸封性(りくふうせい、海に下らない)のものを「ます」として表示義務を設けています。塩蔵魚介類の生産の中では「塩さけ」「塩ます」があわせて最も多い生産量なっています。

  • 塩さけ

    「塩さけ」は、主に北海道や東北地方で生産されています。「塩さけ」の有名なもので「新巻き鮭」がありますがこれは、新巻き塩蔵法と呼ばれる製法で加工した「塩さけ」のことです。特に東日本では「さけ」を贈答用に用いてきました。食べ方は、塩焼きはもちろん、身をほぐしてお茶漬けに。塩抜きをして“ちゃんちゃん焼き”、“石狩鍋”などにして美味しく召し上がっていただけます。

    「塩さけ」のページを参照する

よくある質問

Q.「さけ」と「ます」の違いは?

A:結論からいうと、生物学的に明確な区分はありません。「さけ」という名の魚はいますが、「ます」というのは「さくらます」、「からふとます」、「にじます」など複数の魚の総称で、実は「さけ(この場合、白鮭を指す)」もその仲間に含まれます。英語では「サーモン」と「トラウト」という呼び方がありますが、欧米では海に下るものをサーモン、川など淡水で生活するものをトラウトとしている場合が多いようです。日本の食品衛生法では、さく河性(さくかせい、海に下り川に戻るもの)が「さけ」、陸封性(りくふうせい、海に下らない)のものを「ます」として表示義務を設けています。
日本での「さけ」と「ます」という呼び分けの一説をご紹介します。
日本で昔から遡上が見られた「さけ」・「ます」は、「さけ」と「さくらます」であり、当時は「さけ」と「ます」で十分に区別できました。ですが、北海道の開拓が進むと道東方面に別種の「さけ」・「ます」が分布しており、さらに「さくらます」と「からふとます」という呼び分けが必要になりました。さらに北洋さけ・ます漁業が始まると日本には分布しないものも漁獲され、この時点では「さけ」だけが特別で、その他はすべて“○○ます”で統一されていました。ですが、流通させるにあたり「ます」より「さけ」のイメージがわかりやすかったので“○○ざけ”という呼び名で取り扱いされるようになり、それが定着して今日に至っているということです。




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