お魚は健康食!お魚を毎日食べましょう!

鱸

すずき

分 類:スズキ目スズキ亜目スズキ科スズキ属 生息域:海水・汽水。日本各地~南シナ海

学 名:Lateolabrax japonicus 英 名:Japanese seaperch

夏を代表する出世魚。高級なイメージですが意外と安価。

フレンチやイタリアンなどでも使われ、和・洋・中とどんなお料理にもぴったりで、夏場が旬の人気の高い魚です。「たい」や「ひらめ」にも劣らない美味しい白身魚です。「すずき」の洗いは夏の風物詩ともいえるのではないでしょうか。身は透明感のある白身で、身質は「たい」に似てやわらかくあっさりしていて旨味があります。淡泊な中に川魚を思わせるような独特の風味があります。鮮度の良いものは、ぜひともその風味を味わっていただきたいものです。皮にも旨味があり、塩焼きにすれば美味しさを余すことなく皮ごと食べることができます。「すずき」は、関東より関西でよく食べられるようです。スーパーなどでは切り身として並んでいます。血合がほとんどない白身で、「すずき」の名称は「すすぎ洗いしたようなきれいな身」に由来するといわれるほどです。
環境の良い水質で育った「すずき」は、身はもちろん、カマなどのアラは煮つけに、肝臓や心臓はソテー、腸は吸い物や煮物、皮は炙り、骨は出汁にしたりと、一尾丸ごと無駄なく食べることができる魚です。料理法を選ばず、身を余さず食べることのできる「すずき」はお店やご家庭でのお料理にもオススメです。
また、「すずき」は時期によって極端に味の変化する魚です。特に、秋に子持ちになると、味が急激に落ち、生臭く感じられますので、注意したいものですが、なんといっても旬の時期はよく太り、非常に美味しい魚です。

体長は80cm前後になります。細長く、全体に銀色。産卵期は秋から冬で、一尾の産卵数は20万粒前後です。一歳で20cm、二歳で30cm、三歳で40cm前後になります。小さな時は甲殻類を、大きくなると甲殻類や魚をエサにするようになります。稚魚期~若魚期には汽水域、汽水湖などに入ります。夏には浅場で、寒い時期は深場に移動します。

漢字では「鱸」。「すすき(進)」の意味。古名「すぎゆき」→「すぢゆき」→「すすき」と転じて、純白、雪白の意を表したもの。などの説があります。関西では、「せいご」→「はね」→「すずき」と呼び名が変化する出世魚です。
また、平清盛が船で熊野へと詣でる際、船上に飛び込んできたのが「すずき」で、以来清盛は太政大臣にまで出世したという古事にちなみ、出世魚でもあり縁起の良い魚とされます。

おさかなセールスポイント

  1. ●刺身はもちろん、煮ても焼いても絶品の万能魚!
  2. ●魚が苦手でも、この魚は食べやすい!
  3. ●消化吸収良く、栄養バランスのとれたスズキで夏バテ予防!
  4. ●お肌に嬉しいビタミンAの豊富な白身魚です!
  5. ●低脂肪・低カロリーな健康食材!

出回り時期

天然ものは冬から春、初夏にかけて入荷量が多くなり、養殖ものでは夏場が多くなります。大きさによっても値段に差が出るようです。夏場の活けものなどは高値ですが、以前ほど高級魚というイメージはありません。漁法は、釣り、巻き網、定置網。入荷の主な産地は、天然ものでは兵庫県をはじめ、大阪府、広島県、大分県など。養殖ものでは、愛知県、香川県のほかに台湾などからも輸入されています。

栄養&機能性

成魚となっても脂肪量は「たい」よりも低く、低脂肪で高たんぱく質という白身魚の特徴が表れています。青背魚に多いDHAやEPAよりも、オリーブオイルに多いオレイン酸や、牛肉や豚肉に多いパルミチン酸が豊富です。オレイン酸は、動脈硬化を予防する働きが大きく、かつ酸化される度合いが低いと注目される脂肪酸です。またビタミンAを非常に多く含んでいます。ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に保ち、免疫機能を正常に保つ働きをします。また、カルシウムとリンの吸収を助けて骨を丈夫にするビタミンDも比較的多いです。皮の部分に多く含まれているので、皮も残さず食べたいものです。

すずきの食品標準成分表

おいしい魚介の選び方

大きくて太っているものが、脂ののりが良く美味。

できれば活けを選びたいところです。
野締めのものであれば、体の銀色のツヤがあり、身がしっかりかたく、エラが鮮紅色のものが新鮮です。大きければ大きいほど脂がのっており、尾のあたりがふっくらしているものは味が良いものです。痩せると尾のあたりから身肉が落ちるので、この部分がふっくらしているものが良いとされます。

切り身で選ぶ場合は、皮の色が黒っぽく、身に透明感があるものが新鮮です。「すすぎ洗いしたようなきれいな身」が名前の由来といわれるくらい、血合いがほとんどない白身魚です。血合いがにじんでいるようなものは避けましょう。
また、淡泊な中に川魚を思わせるような独特の風味があります。磯の香りがきついと感じるものも、極力避けた方が良いでしょう。「すずき」は時期によって極端に味の変化する魚です。

出回り時期は4〜8月ですが、秋前の子持ちになると味が急激に落ち、生臭く感じられるので注意したいものですが、なんといっても旬の時期はよく太り、非常に美味しい魚です。新鮮なものを選び、ぜひ美味しく召し上がって欲しいものです。

お料理・活用方法

魚肉はもちろん、皮やアラ、骨まで美味しい。和・洋・中と料理法を問わない万能魚。

出世魚で幼魚、若魚、成魚、成熟した大型魚(腹太)と成長しサイズが変わるにつれ味わいが大きく異なります。ウロコは小さくて取りやすく、皮は厚くて強く、骨はあまりかたくありません。低脂肪・高たんぱくでヘルシーな魚。身質も柔らかく消化も良いため、病中病後の人や、高齢者の方でも食べやすい食材です。

透明感のある白身で、淡白ななかに独特の風味があり、かすかに川魚を思わせる香りが感じられます。汽水域で暮らす「すずき」独特の香りでもあり、洗いにすることで余分な香りが落ち、身が引き締まり、独特のコクが浮き出てきます。三枚におろした身を厚めに削ぎ切りし、ぬるま湯でさっと洗う。そして一気に氷水で冷やし、身をきゅっと締めます。水気をよく切って、酢味噌や柑橘類を搾ったポン酢などでさっぱりいただくのがオススメです。京都や大阪で夏の「すずき」料理といえば、よく冷やしていただく洗いは絶品です。
寿司ネタとして白身といえば「たい」や「ひらめ」ですが、夏の「すずき」も負けず劣らず美味しい白身魚です。

塩焼きは「すずき」の風味や香りが活きる料理です。塩釜焼きは、塩を卵白で練り、水洗いした「すずき」を包んで焼くもの。ムニエルにしても美味。小型のものは唐揚げにしても、丸のまま煮つけても。漁師さんたちは盛んに煮つけにして、ご飯のおかずにされるそうです。淡泊な味わいが洋風のお料理にも良く合い、洗いにした身を皿に敷き詰め、軽く塩、こしょう、オリーブオイルをかけたカルパッチョも人気メニューのひとつです。ほかにも、フランス料理のムニエルにしても美味。ポワレ、バター焼きも美味しいです。

島根県出雲地方、松江、安来などで食べられている“すずきの奉書焼き”は、「すずき」に塩をして奉書(厚手の和紙)に包んで焼いたもの…というよりも「蒸す」に近く、しっとりした身に甘味が感じられます。冷めても美味しい料理です。

真子(卵巣) は煮つけや塩焼きにも。また、島根県、鳥取県の中海周辺などでつくられている煮なますは、「すずき」の内臓と大根けん突きを砂糖、酢、しょう油で煮たもの。

カマなどは煮つけ、肝臓や心臓はソテー、腸は吸い物、骨は出汁にとまるごと一尾無駄なく食べることができるのも「すずき」の魅力のひとつです。

お店・ご家庭のレシピに加えてください! 美味しい食し方をご紹介

① 生食 刺身、洗い、湯引き、カルパッチョ
② 焼物 塩焼き、つけ焼き、奉書焼き(島根)、塩釜焼き
③ 煮物 煮つけ、煮なます(島根)
④ 油料理 フライ、唐揚げ、ムニエル、ポワレ、バター焼き
⑤ その他の料理 魚そうめん(愛媛)

ご家庭でも簡単!「スズキの洗い」を美味しくつくるコツ!

“洗い”という調理方法は、「こい」や「ふな」などの川魚が有名。ですが、白身系の魚であれば基本的にはどんな魚でもかまいませんが、“クセのあるもの”、“脂の強いもの”など独特の臭いと脂を洗い流して、コリコリした食感と旨味だけを引き出すのが“洗い”です。脂ののった「すずき」や養殖の「たい」などにも向いているといえます。薄く削ぎ切りにした刺身を氷水で急激に冷やして身を縮めます。その涼しげな食べ方は夏場向きですが、魚の種類や状態によって季節問わずに美味しく食べることができる調理法です。
“洗い” で肝心なのは、活け締め、もしくは活けでも身に弾力のあるうちに切ることです。死後硬直の始まった身では、冷水につけても“洗い” としての特徴が出ないためです。

美味しい「すすきの洗い」の作り方
①三枚におろします。おろし身にしたらまず手早く下洗いをし、余分な脂や汚れを落とします。
②きれいに皮を引いて、食べやすい大きさに薄く削ぎ切りします。ここで大切なポイントが、必ずスジに沿って切ることです。繊維に沿って切らないと水を吸込んで歯ごたえのない“洗い”になってしまいます。
③ザルやボウルに身を入れて、強めの水流で「すずき」の身をしっかり“洗い”ます。新鮮であるほど身が縮れ、反り返ります。
④ある程度身が締まった頃、ボウルなど容器に用意した氷水に10〜20秒浸します。身が冷えた頃を見計らい、手早くザルに上げて、しっかりと水を切ります。あらかじめ冷やしておいた器に盛り付ければ完成です。
好みの柑橘類でつくったポン酢に、もみじおろしなどを入れて召し上がってみてください。




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